このレビューはネタバレを含みます▼
以前からとても面白いと聞いていましたが、期待値を裏切らずなんなら想像よりもはるかに楽しくて良い本に出会えたなぁと純粋に感じたので思いのままレビューします。
内容の面白さとテンポの良さは言わずもがな、祖母姫の堂々たる振る舞いと作者のツッコミ、バトラーとの優雅でどこかコミカルなやり取り、ハッとするような金言至言もあって数あるエッセイ本とは少し違った趣を感じました。
特に祖母姫の自由でわがままと思いきや思慮深い思いやりと凛とした佇まい、加えて彼女のプライドと哲学には何度もハッとさせられました。そして祖母姫の言葉は50を過ぎた自分にも大変参考になりますが、一方でこういう方をあまり見ることがない現状に少し寂しさも感じます。
作者様の宝物のような思い出を時に笑いながら時に涙ぐみながら綴っただろうことが伝わってきて、2人にとってかけがえのない旅の御相伴に預かって良いのだろうか、いや祖母姫はきっと縁もゆかりもない私にまで自慢したいに違いない!と思い直し大切に拝読しました。
読了後は何年経っても色褪せない素敵な思い出を私も作りたいなと思わせてくれます。これは皆さんにオススメしたい。ロンドンに旅された方はより一層楽しめると思いますよ。