【分冊版】キャラ文庫アンソロジーIV
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【分冊版】キャラ文庫アンソロジーIV

月東湊/円陣闇丸/夜光花/小山田あみ/小中大豆/笠井あゆみ/樋口美沙緒/yoco/英田サキ/高階佑/尾上与一

中身の詰まった番外編としては重厚な内容

ネタバレ
2025年3月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『気難しい王子に捧げる寓話』番外編を読みました。本編も素晴らしく面白かったけれど、こちらも大満足の内容でした。

番外編によくある「とにかく甘々なストーリー」や「その後のお話」というのも、もちろんありがたいし好きな作品であればこの上なく嬉しいものですが、今回は続編のような形を取りつつ短いながらもしっかり起承転結があり読み応え充分でした。

ストーリーの中でも少し触れられていますが、「御伽噺だったら、末永く幸せに暮らしました」と、希望的観測を含めつつ暈して終わるところを、具体的に「何をどう(選択)して、どう幸せになるのか」現実の「生」を示してくれました。

本編では、人生の、そして国の最大の危機を乗り越え、大きく成長したエセルでしたが、まだまだ色んな意味で甘さが残っていた気がします。それが、番外編で更に一皮剥けて真の王とも言えるまでに変貌を遂げた事には驚きました。
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