レビュー
今月(6月1日~6月30日)
レビュー数14件
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シーモア島


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不思議設定はともかく、小さい上野が可愛い2025年6月13日不思議な話というか、ファンタジーにしても多少無理のある設定な気がしますので、リアリティを追求する人には向かないかもしれません。そこさえ大丈夫なら、とても面白い作品と感じると思います。
ワンコ系の素直さや元気さが取り柄の清水は、脊髄反射で言ったり動いたりするタイプで、何かとやらかしがち…真逆のタイプの上司・上野との対比が楽しかったです。
上野の窮地を救ったのは、意外にも「思いついたら即行動」する清水な気がするし、慎重すぎて身動きできずに固まってしまう上野みたいなタイプには、真逆な行動派が似合っていると思いました。
私は子育てものが大好きなので、理由はともあれ「お子ちゃま上野」は可愛かったし、中身は大人なので妙にクールな感じもギャップがあって楽しめました。いいね
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ファーストコール ~童貞外科医、年下ヤクザの嫁にされそうです!~
思った以上に面白くて笑わせてもらいました2025年6月12日コミカライズの方を少しだけ読んで興味を持ったので原作を読んでみました。4巻まで時にツッコミを入れ、時に吐き出しながら楽しく読みました。先生が仰っているので言い切っても大丈夫と思いますが、完全にラブコメな内容だと思います。
颯太は整形外科医なので、その仕事や家族、愛については真面目に語りつつも、キャラ同士の会話や颯太の心の声は最高に笑えました。文章で読むより早くツッコミを入れられたのが楽しかったし、私のツッコミよりパンチのある先生の言葉は最高でした。
2巻まではどちらかというとラブコメ要素が強かった気がしますが、3巻から伊武と颯太の関係が深まり、お互いの家族が関係してくると真面目要素が濃くなったように思います。それに伴って事件・事故その他の真相みたいなものが複雑になって、予想が当たらなくなったのが逆に面白かったし、ストーリーの深みになっていたと思います。いいね
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妖の世界観と人ならざる者達の悲哀に感動2025年6月11日円仁ちゃんの大ファンとしては見逃せない作品です。脇役っぽく登場するだけでも眼福で、再会できて幸せでした。円仁ちゃんの出てくる『九尾の狐と子連れの坊主シリーズ』とは、シリーズものでもなければスピンオフでもなくて…多少リンクしてるという感じでしょうか。『九尾の狐と〜』では、何気に円仁ちゃんのお友達の安徳天皇のことが気になっていて…こちらを読んで流れが分かって良かったです。
この作品だけでもかなりしっかりした世界観がありますし、独特の設定も怪しげで楽しかったです。タイトルに絡めてなのか、世界中の不思議な道具(物)が出てくるのも考古学や世界史好きとしては楽しめました。
もっともっと不思議な妖の世界を読みたいのに、残念ながら完結しています。番外編でちょこちょこでもいいのでずっと続いてほしいです。いいね
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音で通じ合い、愛を織りなす二人が尊い2025年6月10日ピアノの才能はピカイチでも生活環境が安定しないことで悩みや苦悩がある要と、天性の音楽感覚と恵まれた家庭環境で素直にのびのび育った明慶のピアノと愛のデュオ。要にとっては、ピアノを職業にしてやっていけるか人生最大の分岐点で出会った初めての恋なので、あまり明るい雰囲気はなかったけれど暗すぎることもなく、春の木漏れ日のように優しい空気感が伝わってくるようなお話でした。
私自身はピアノは弾けませんし、かなりの音痴です。でも子供の習い事関係で色々と聴くうちに色々と分かったこともあります。「音には色がある」んですよね。実際にプロの演奏を目を瞑って聴いていると、キラキラ光ってるイメージが湧いたことごあります。音で「色気」を表現したピアニストも見たことがあります。
だから音に心の機微が表れるし、会話もできてしまう…そんなことも可能だって信じられました。音でぶつかり合ったり混ざり合ったり、心が通い合ってからは愛を織りなすように影響し合う二人が素敵でした。いいね
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合本版と番外編で余す所なく楽しめて大満足2025年6月8日このシリーズ、私は合本版を先に購入してしまい、ちょっとごちゃごちゃしました。合本版には『ナイトミルクヘッズ』『ナイトミルクヘブン』のそれぞれの本編と『ナイトミルクアソート』が入っています。なので読む順番としては、合本版『ナイトミルクヘッズ』+番外編編→合本版『ナイトミルクヘブン』+番外編→合本版残り(『ナイトミルクアソート』)となります。
番外編を読まなくていいのなら合本版はお得かもしれませんが、シリーズを余さず楽しみたいというのなら、シリーズごとに購入するのがややこしくない気がします。最後に少し特典が付いてるものの…お値段的には変わらない(各1巻めの3冊分)ので、自分に合った購入方法で良いと思います。
『ナイトミルクヘッズ』と『ナイトミルクヘブン』は、番外編まで読んだので個別にレビューしました。なので今回は『ナイトミルクアソート』についての感想です。
タイトルに「アソート」とあるように、お菓子の詰め合わせのような甘いお話の短編集でした。昌とつばめのCPは激しさを伴うラブラブを、大和と川瀬は可愛くソフトなラブラブが多くて楽しめました。絵がだいぶ綺麗に進化していたのも、かっこ良かったり綺麗可愛かったりして、読み応え・見応えがありました。いいね
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前作より落ち着いていて可愛いかったです2025年6月7日『ナイトミルクヘッズ』のスピンオフです。結構多くのレビューにあるように、そして星評価からも分かるように、私もこちらのCPの方が好きでした。単に好みの違いでしょうけど、私の場合は攻めよりかは受けの子の性格に影響される気がします。
控えめで頑張り屋さんの川瀬みたいな子が一生懸命になっていると、幸せになってもらいたくて応援したくなってしまうんですよね。そんなだから、肝心な場面で大和が日和った時には「いい大人がヘタレたこと言ってるんじゃないよ!!」と割り込んで物申したくなりました。
攻めがいい年の大人で年上(30代?)、受けが若くておとなしいタイプで、前作ほど展開が激しくないし二人の過去も暗くなかったので、安心して読めました。
番外編は最近のものなのか、絵がどんどん綺麗になっていて色っぽいし雰囲気あるしで読み応えがありました。 -
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甘々・優しく穏やかな日常の短編集2025年5月31日完結したと思っていたので、こうして番外編を読めてとっても嬉しいです。1〜3巻まで全て日常生活のひとときを題材にした短編集でした。1巻はタキア×ルサカの話で甘々。2巻はクアス×ユーニの話で、こちらも甘々。3巻はタキア×ルサカの話で…以下同文。
2巻のあとがきで、クアスの母メレディアと元騎士のルドガー(ルディ)の馴れ初めが書かれていて、本編並みに楽しかったです。特にルドガーの見た目と中身の「ギャップ萎え」というワードに笑ってしまいました。ギャップ萌えはよく聞くけど、ギャップ萎えって…ツボりました。
3巻だけお値段とページ数が比例する、ボリュームのある内容でした。途中までこれまで同様に色々なシチュエーションで甘々っぷりを見せつける二人を微笑ましく見ていましたが、最後の2話だけ趣向が違っていて面白かったです。
その2話だけ「ほうきウサギ」の目線からの一人称の話になっていて、それだけでも雰囲気が違って楽しかったけど、ほうきウサギに降りかかる災難?珍事件?などの意外な展開に意表を突かれて、思いの外楽しめました。いいね
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不器用な神様と鈍感な人間の可愛いすれ違い2025年5月26日先生の作品は、多分一番有名な『極道さん〜』シリーズをコミカライズで読んでいて、小説は四冊めです。どの作品も多かれ少なかれ「死生観」みたいなのが語られていて、悲しかったり寂しかったりの感情は湧くものの、どことなく優しさや穏やかさを感じる作風が大好きです。しっかり根底のテーマについて考えさせながらもクスッと笑える要素もあって、気づいたら読み終わってしまいました。
始まってすぐの展開があまりに早くて驚きでしたが、最初からグイッと引き込まれました。話の大半は口下手(天様)と鈍感(恵)の微笑ましいやり取りと可愛いすれ違いで、楽しく読めました。
神話の世界は馴染みが薄く、固有名詞の数々は一度のふりがなでは覚えきれなくて困りましたが、ラスト付近では、早口言葉のように「天之御中主神」をスラスラ言えるようになっていて、終わってしまうのが寂しいほどでした。 -
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一冊とは思えない濃厚濃密ラブ・ミステリー2025年5月22日『BUDDIES』がかなり良かったのでこちらも読んでみました。一冊とは思えない濃厚さで、次から次に分かる心理や事実の明かし方が秀逸でした。お互いがお互いの意味深な言葉に動揺したり疑心暗鬼になりながらも、常に相手を思いやる姿・行動はなかなか感動ものでした。
嘘にも種類があると…大人なら理解できますし、相手を傷つけない(守る為の)嘘なら許せると思うんですが、これはそんな単純な話ではないんです。お互いに、自分の為と相手の為に隠している事があって、それを守る為に行動します。でも二人とも互いを知り尽くしてるので見抜かれてるんですよね…でも何を?どこまで?は分からなくて考えてしまう。その辺のすれ違いにも似た心理描写とやり取りが素晴らしかったです。
まるでオセロの盤みたいに、ストーリーが進むごとに白黒がひっくり返り情勢が変わります。一冊なので、経験から「この辺で落ち着くだろう」箇所があったのに、それを何回更新されたか分からないくらいで、最後の最後まで次々に判明する事実に驚かされ続けて、気が抜けず楽しかったです。恋愛もののミステリーを読んでるみたいでした。 -
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作家さん買いに走ろうと思うくらいに面白い2025年5月19日他の方も仰るように、あとがきがとにかく面白いです。本当に吐き出すレベルで笑えます。…と、書いていてふと既視感のあるノリが気になって調べてみましたら、『子持ちΩと彼とカレ』『パパ編集キスドキドキ下心』を読んだことがありまして、『パパ編集〜』のレビューでもあとがきが面白いと書いていました。同じ先生ならそりゃそうよねと、妙に納得しました。
内容は、ストーカーや執着要素ありで多少ドロドロしていましたが、二人の会話やデフォルメした絵が面白おかしくて楽しく読めました。
芸能界で生き残るのって運も縁もだけど、まず一番に何があってもへこたれない根性や強靭な精神力が要ると思うんです。子役からだったらそれプラス子供から大人への切り替えとかも大事だろうなって、素人でも想像できるので、その辺りの複雑な心境がよく伝わってきました。
あとがきもですが作品も中毒性のある面白さがあるので、今後は作家さん買いするつもりです。 -
のめり込む面白さのハイレベルお仕事BL2025年5月18日とても新人作家さんとは思えない出来栄えだったと思います。BL作品ばかりですが、300冊くらい?は読んでる私でも何となく新人作家さんというのは分かります。それなりに高い確率で当たりもしますが、今回は分かりませんでした。あとがきに「以前、賞を取った作品を改稿した」とあったので、より洗練されたのかもしれません。それも納得のストーリーでした。
内容としてはBL部分を抜いたお仕事面だけでも読み応えがあったし、人間関係においてもトラブル対応においてもリアリティがあって、業界は違っても参考になりそうなケースが多くて引き込まれました。
お仕事面は文句なしに良かったけどBL面はいまいち…ということは全然なくて、仕事や人生観に絡めた二人の運命的な繋がりを感じられて良かったです。
内容は濃縮されていて大満足の読後感があるのに文字数は決して多くなく、割とサラッと読めます。後半に麻生視点と高橋視点のSSみたいなのがあったのも良かったです。ただ一つ欲を言えば、同窓会に参加した時のSSも欲しかったですね。できれば具体的な進展を見たかったと思いました。 -
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極上のミステリアス・ラブ&運命の二人2025年5月17日あらすじがとても良い感じに纏まってると思います。最後の「謎多き二人の〜極上のミステリアス・ラブ」という所は特に。何でもないようなシーン・行動・セリフが、後から重要な意味を持ってくる…という仕掛けが秀逸で、一冊ながら読み応えがありました。
辰実の声の秘密?みたいなのは、実際にはあり得ないことなので、そこはフィクションというかファンタジーとして現実離れしていましたけど、現代版の御伽話みたいで面白かったです。
後半は一士視点で語られていて、辰実ほどではなくても一士の抱えている過去などが明らかになります。正にあらすじの「極上のミステリアス・ラブ」という言葉がピッタリで、それに加えて二人の思いは運命的でジンときました。いいね
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妄想から当事者へ…一味違った学園ものBL2025年5月10日ストーリーとしては王道学園ものだと思います。恋の相手も展開もそんなに外れないので読みやすいです。では、この高評価はどこから…?と考えた時、設定の面白さかなと思いました。小さいことでいうと主要キャラの苗字に「色」、名前に「季節」が、脇役の苗字にも色が入っていて地味に笑えました。
あとは、馴染みのある腐女子ではなく腐男子であること。腐女子なら、自分も含めて強弱あろうと思考回路から会話まで、あまり新鮮さはない気がします。それが、BLを楽しむ(妄想する)のも当事者になる(BLする)のも男性であることで、大半の読者(女性)からしたらかなり新鮮というか斬新に映る気がします。
ひと味違った学園ものBLで楽しかったです。絵が綺麗なのも読みやすいと思います。 -
猫なのに人間味溢れるキャラ達が面白い2025年5月9日え?あれ?…レビューを書く段階になってワタワタしています。こちら『睨めば恋』シリーズのスピンオフなんですね。今の今まで『白刃と黒牡丹』シリーズだと思っていたので驚きました。
猫が主役の猫ばかり出てくるお話なのに、人間味溢れるキャラ達が面白かったです。猫社会にも器量の良し悪しってきっとあるんでしょうね。その辺の扱いの格差みたいなものが面白おかしく展開されてて一冊ずっと楽しかったです。
これを機会に『睨めば恋』シリーズも読んでみたくなりました。いいね
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公私共・心身共に色んな意味でバディ2025年5月8日高評価に釣られて軽い気持ちで読んでみましたが、海老で鯛を釣ったような、とんでもなく得した気分になる面白い作品でした。
単純な恋愛もののBLというより、兄弟愛・家族愛みたいなヒューマンドラマと政界・大手企業の会社運営の難しさ、派閥絡みの駆け引きなど策略面で暗躍するイメージが強くて、かなり読み応えがありました。
最初はちょっとした親心と利害関係から始まった二人が組んで、企業スパイさながらの活躍をする中で、プライベートでも心を通わせ唯一無二のバディになっていく…それぞれの生い立ちやバックグラウンドが、なかなかに重くて暗いのですが、活躍する様子は見ていてスカッと爽快な描写が多くて勧善懲悪みたいな達成感がありました。
他の作品も評価が高いものが多いので読んでみたくなりました。 -
狼の皮を被った羊…?愛すべき悪役令息2025年5月7日このような(乙女)ゲームの世界に転生する話は、世界観が合う合わないで満足感が違ってくるので、あまり積極的にはいかないのですが、最近、先生の作品を何作か読んで面白かったのでトライしてみました。ページ数的に多くなく、それでいて起承転結もあり、コンパクトに纏まっていて良かったです。
悪印象を与えようと、嫌味を言ったり悪さをしたり何かを仕掛ける度に善意に解釈されて、喜ばれたり感謝されたりと正の返り討ちにあうルイがドジっ子みたいで可愛いかったです。「目は口ほどに物を言う」とは言うけど、どんな悪態をつこうが、目を見たら分かる…そういう事もあるんだろうなと思いました。
そう言えば、人間関係で悩んだら「言葉ではなく行動を見て判断するといい」と聞いたのを思い出しました。「何を考えてるか分からない」「何となく違和感があって信用できない」人っていますよね。確かに…口は嘘をつきますけど、行動は嘘をつかない気がします。
そう考えるとルイの周りは、チェスターを筆頭にルイの真の思いや姿を理解してくれる人達ばかりで良かったです。分かってみれば、愛すべき悪役令息で一生懸命さが可愛いです。 -
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恋愛パターンや結末が分かっていても面白い2025年5月4日シリーズ4作めにして初めて挿絵イラストありで、なおかつ綺麗な絵だったので嬉しくなりました。今まで表紙の絵しかなかったから気づかなかったけど、よく見たら4作全部イラストの先生が違いました。あとがきで巻ごとの間があいたと書かれていたので、その関係かもしれません。
今まで表紙の絵から想像してたことが、イラストになるとイメージを補えるのは良いんですけど…今回に限っては設定が設定(ウサ耳)なので、イケメン二人の良い感じのシーンでピョコンと長い耳が生えているのを絵で見てしまうと、ちょっとばかりシュールな気がして笑ってしまいました。
今回は、さすがに異世界(日本)からとか同じ世界からの他民族とかを召喚するわけにはいかなくなったのか、同族(ウサ耳族)同士のお話しでした。でも、少し捻りが効いていて良かったです。
相変わらずのウサ耳族のとんでも解釈に笑いながらも「エ◯は剣より強し」というセリフには、速攻で「なんでやねん」とツッコミましたし、所々おかしな話は「御伽話の◯◯と△△が混ざってるな」と、すぐに色々と分かるようになって面白かったです。
シリーズ4作、恋愛パターンなり結末なり、いろと分かっていても飽きさせない面白さで最後までワクワク楽しく読めました。 -
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ギャップが楽しいコンビニ店員達の恋模様2025年4月26日中田アキラ先生といえば、私の中では『恋する鉄面皮』が不動の一番ですけど、こちらも良かったです。コンビニの関係者達…店長と店員・本社SVと店員の2CPと、店員と大学の後輩(並びは順不同)の3CPの話が一冊に詰まっていて、かなり読み応えがありました。
私が特に好きなのは、最初のCPの東野です。あの、意味も理由もある(実は心優しき)ツンが堪りません。でもツンデレとは少し違うんですよね。イメージは同じ猫なんですけど、デレはない気がします。ツンが解けて心を開いていくのぎ分かるシーンが良かったです。「誰にも懐かない猫が自分にだけ懐く」みたいな優越感含みの感動がありました。
残りの2CPについても、年齢なり性格なりのギャップがあって、そこから始まる恋模様が楽しめました。あと、何気に普段何も考えず便利に利用するだけのコンビニに、煩雑な仕事が多いことに気付かされました。言われてみれば、店舗によって客層も混む時間帯も、取り扱い商品も違いますもんね。宅配だって送れるし、切手も買える…改めてコンビニの仕事を知るのも楽しかったです。
この後、シリーズ『SV、恋の進捗について。』があるので楽しみです。 -
くち嘘 Memories collection‐くちづけは嘘の味完結記念‐
子供時代の槙尾は一見の価値ありの可愛さ2025年4月25日179ページ中、作品関係以外の9ページを抜いた170ページ・38コンテンツ、ファンなら是非ともコレクションに迎えたい1冊です。
私は、子供の頃の槙尾が見られただけでも購入した甲斐があったと思っています。とにかくめちゃかわでした。小さくとも自分の置かれた境遇も、周りから向けられる視線の意味も理解していて、それでも自分を卑下したり腐ったりする様子はなくて、周りや社会を恨むでもない…ただ少し斜に構えた雰囲気があるだけで、基本的に大人の槙尾と変わらない、放っておけない可愛さがありました。
子供時代から若い時に側にいた杜江やママのように、人間的に愛のある人達に囲まれて、大人になってからも恋人(?)に恵まれて、幾つもあった中で一番の幸せを得られたのではないかなと私まで幸せな気持ちになりました。 -
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若々しい熱量を感じるのにどこか爽やかな獣2025年4月21日一冊に二作品入っていました。「獣」という文字の持つイメージから、何かこう…猛々しく荒々しいキャラとか雰囲気を想像していましたが、ちょっと違っていました。
獣と言っても大型犬(しかもレトリバーみたいな穏やかな感じ)が勢いよく戯れている…みたいな。でも「欲」ともあるので、そこは雄っぽい熱さはありました。あとDKとか学生の時の話が多くて、爽やかさや純情さ・可愛さもあって、それぞれのバランスが良かったです。
DKものは綺麗系・可愛い系が多い中で、表題の方は特に受けが男らしいタイプというのもポイントが高いと思います。 -
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頑張るアイドル達にエールを送りたい2025年4月17日『ピンクとまめしば』シリーズのスピンオフです。1巻が黒川の兄アツトと別のアイドルグループ・ユキの話で、3巻がアツトのグループメンバー京介とゆうの話、2巻が2CPミックスの話という構成です。
『ピンクと〜』のキャラも書き下ろしで出てきますし、黒川とアツトは兄弟なので登場回数も御子柴より多くあります。3巻を通してと、『ピンクと〜』との時系列が割と頻繁に前後するので、ゆっくり噛みしめながら読み進めました。
『ピンクと〜』と違って完全に業界の話だったので、下積みやデビュー前、デビュー後の複雑な胸の内などがリアルに思えました。なんだか…現実のアイドルの子達も含め、頑張る人達にエールを送りたくなるお話でした。いいね
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叔父CPと甥CPの二本立て銭湯物語2025年4月15日『ドメスティックビースト』シリーズが良くて、こちらも読んでみました。でも出版年がだいぶ違うから単純比較は難しいです。こちらは約15年前の作品なので、今とはBL界のルール(?)というか流れみたいなものが違っている印象でした。何となくのイメージですが、昔の作品は下手したら事件一歩手前の割と強引な攻めや自信満々なキャラが多い気がします。
それでも雰囲気作りが上手な先生なので、独特の空気感やセリフ・展開で読みやすかったです。内容としては、実家の銭湯を舞台にした叔父と甥CPの話で、表題作が叔父CP・スピンオフ的に甥CPの話が半々の割合でした。
大人の叔父CPとDK甥CPのコントラストも楽しくて、私は甥CPの方が好みでした。大人は今も昔も展開の早さややる事にそう変わりはないけど、今時のDKと比べて15年前のDKは何やるにも初々しさがあって可愛かったです。 -
ドラマCDも聴いてみたくなる可愛さでした2025年4月14日黒川と柴ちゃん、生徒と新任教師、学生と社会人のはずが…見た目や精神年齢なんかがスイッチしているみたいで(元々そんなに年は変わらないけど)目が離せない可愛さがありました。
この作品は、アイドルの弟で自身もデビューを考えていた程かっこいい黒川にキャッキャするのが正解な気がしますが、私には柴ちゃんの可愛さの方が魅力的でした。
この後スピンオフの『ハローモーニングスター』が続きますが、その1巻でドラマCDについて語られていて…柴ちゃん役が代永翼さんで黒川役が立花慎之介さんだそうで、どちらも馴染みのある声優さんで容易に声が想像できて、しかも素人ながら私でも「これ以上ないくらいハマってる」と思いました。いいね
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最高のハートフル・ヒューマン・ラブコメ2025年4月13日先生の作品は『騙されません、恋なんて』が大好きで、完結した時は凄くショックでした。そして今回…更に面白くてハートフルなラブコメを目一杯楽しませてもらいました。
『騙されません〜』はオメガバースだったので、明るい中にも独特の暗さがあった気がします。今回もタイトルに物騒な単語が並んでいることもあり暗さがないとは言えませんが、どちらかというと明るめだと思います。
全体的にラブコメ調で、食事が前面に出てきたり暁の状態などから、ハートフル・ヒューマンドラマ風な一面もありました。「匂いと記憶の関連性」はよく聞きますが、味覚も匂いを含むので同じように記憶を呼び覚ますのかなと思ったり。
ほっこりニコニコするようなシーンや会話がたくさんあって、絵は基本綺麗でデフォルメしたのは可愛くて読みやすかったです。あまりストーリーに関係ない所で…Tシャツの絵が、かなり個性的でだいぶ前の早い段階から気になっていて、後で話題になった時は笑ってしまいました。
二人の関係と暁の状態は大幅な進展があったと思いますが、その他にも面白そうな設定・キャラがいくつもあるので、是非とも続編を頂きたいです。 -
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待ってましたのスピンオフ…ハルミが主役2025年4月8日『Ω専用シリーズ』『Ωが欲を孕む時シリーズ』第三弾。待望のスピンオフです。私は『Ω専用〜』の二人が好きなので、そこによく出てきた(絡んできた?)ハルミのその後は気になっていました。
この作品は上下で一括りだと思うので、一気に読むことをおすすめします。上巻で点とハルミの距離が近づき、無自覚ながらも求め合い、相手をもっと知りたいと思うようになります。点がいけすかない奴認定していたハルミの、思いがけず優しげな笑顔や子煩悩な様子と裏腹に上巻ラストで、ハルミに重要な秘密がある事が分かり…
と、いい所(起承転結の転)で終わっても下巻をすぐに読める状態にあれば問題なし。いい流れのまま読み進められました。
『Ωが欲を〜』は旧版で読みましたので若干違うかもしれませんが、大きくは変わらないという前提で…前作読んだ感想では、『Ωが欲を〜』が一番重く、『Ω専用〜』はDKから始まるので明るくやや軽め、『嘘つきのmyα〜』が前二作のいいとこ取りした合いの子みたいな感じでした。
明暗・軽重・二人それぞれが抱える過去や現在の問題など、全てが程よく適量で家族関係ではヒューマンドラマのような温かさも見せてもらえて、シリーズ1の読み応えがありました。いいね
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脇のキャラまで皆が活きていて面白い2025年4月3日『複雑!△△関係』シリーズを読んでからこちらを読んだので、ちょっとしたカルチャーショックを受けました。純粋に出版年が違うから当たり前ですけど、こちらは今風で面白かったです。
前作でも設定に先生独自の工夫と意外性があって読み応えはありましたが、今回は更に磨きがかかっていたように思います。受け・攻めの過去と今の設定のアレコレは、一つ一つはよくあるものだと思うんです。でもそれを幾つか組み合わせてあると途端に珍しく、読者を惹きつける要素になると感じました。
2巻まで来ても、大志が煮え切らない何とも自己肯定感の低い子で…でも不思議と卑屈とは感じさせない人として可愛さのあるキャラで応援したくなりました。
あとは、当て馬が当て馬っぽくないというか、「いかにも」な演出ではなく、心情なり展開なりに自然と組み込まれているような流れが良かったです。
龍・伊沢・先生・同僚、倫太郎と主役以外のキャラが多く、それぞれに重要案件に絡んでくるのにごたつかず、ストーリーを面白くすることはあっても邪魔せず共存していたのも凄いと思うし読みやすかったです。いいね
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特別小冊子の二本立てがありそうで面白い2025年3月31日本編は甘々・溺愛・ロマンチックな内容で、それ故にやや現実感が薄い気もしました。幾つかの展開がソフトだけど強引な感じで、でも絵が綺麗でストーリーの運び方・キャラの描き方・見せ方が上手いので素直に読みかけて…片隅にいるBL脳ではない自分が「いやいや…普通はそんなハードル低くないんじゃない?」と、待ったを入れることがありました。それでも雰囲気に呑まれてしまえば、「BLはファンタジー」と良い方に捉えて楽しめました。
特別小冊子、こちらは凄く面白かったです。「もしもシリーズ」みたいな感じの短編二本立てが最高でした。どちらも見事にキャラがハマっていて「本当にありそう」で「そーなるよね」としか思えない、頷きまくりのストーリーに笑ってしまいました。 -
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どの子もみんな可愛くて幸せになってほしい2025年3月23日シリーズ三作目。基本パターンは同じ感じで登場人(猫)物は増えるので、連続で読んでいても時々「えーっと」てなりました。相関図が複雑なので、同世代なのに叔父・甥の関係に当たるとか、一度は理解したはずなのに違うCPの話を挟むとまたあやふやになる…とかもありました。
子世代の話は、見た目も性格も親の遺伝子を引き継いでいるのが見て取れて「蛙の子は蛙」とか「この親にしてこの子あり」の諺みたいで、ストーリーに輪をかけて面白くしていると思いました。今回は一作目の親世代のお話もあって、昔のままのラブラブっぷりが楽しかったです。
残すところあと一冊になりましたが、次はどのCPの話だろうと読むのは楽しみなのに、終わってしまうのは悲しいというジレンマに陥っています。 -
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綺麗で透明感のある絵とストーリーが素敵2025年3月18日先生の作品は『Powder Snow Melancholy』でストーリーの面白さと綺麗で透明感のある絵にハマり、二作品を残して作家さん買いする勢いで読んでいます。明るい作品と切なさ強めの作品がある気がしますが、今回は切なさ強めだと思います。
碧の抱える想いや過去は、結構キツイものがあると思うんですが、そこはDKの若さと強さで落ちきる事なく浮上できてた気がします。鳴海と碧、二人の時は無邪気なDKそのものなのに、碧の過去が絡むと途端に表情も空気も翳りを見せて、寂しげになるのが対象的で、明暗の見せ方が上手いなと思いました。
DKにしては大人というか精神年齢が高めな言動・行動が多くて、周りの大人達も(大人だから当然)理性的なので、どうしても全体的に綺麗にまとまっている(まとまり過ぎている?)感はありました。私はそういう映画みたいに綺麗な作りが好きなので良いなと思いましたけど、濃い味が好みの人には、あっさりめに感じるかもしれません。 -
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オメガバース×ヤク◯の新鮮な組み合わせ2025年3月16日オメガバース×ヤク◯ものって、珍しい組み合わせな気がします。しかも強面の若頭がオメガって…私が読んだ中では初めてだと思います。◯回目のプロポーズのようなギャグっぽい面も多少はあるけど、オメガバースにしてもヤク◯にしてもそれぞれの世界について真面目に語られていて満足度が高かったです。
まず初めに真と義治の関係を見たところで大体のストーリー展開を予想して、しかもその予想が正しいと思っていたところにドーンッと、真のバースを突きつけられて訳がわからなくなる…そこからが本当の楽しさの始まりです。
オメガバースとヤク◯、どっちの世界観も中途半端になることなく上手く噛み合っていて面白かったです。配信中となっているけど、内容的には完結している気がします。せっかくのオメガバースだし、番外編でもいいので二人の子供が見たいです。 -
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真逆な個性のスイッチングが魅力的な二人2025年3月14日シリーズのスピンオフの続き。
上巻で、雪矢は基本かっこ良くて…かっこいい人のかっこ悪い面って、逆説的に可愛いなと思います。奏真は基本が可愛いくて…可愛い子が意思を込めた目でキリッとした表情をするとかっこいい。二人の真逆な個性のスイッチングは見た目に楽しく、恋人として心理的に成長していく様子は微笑ましかったです。
下巻で、↑のように読者として上から愛でていたら、いきなりの男前な雪矢の宣戦布告(28ページ)にクラッときてしまいました。この場面を奏真が見ていていたら、ハートに一撃必殺のクリティカルヒット喰らっただろうなと、ニヤニヤ妄想してしまいました。
上下通して気になったのは、セリフの吹き出し周りの文字。これって業界の流行なのかな?もしくは先生のオリジナル?かどうか分かりませんが、面白いアレンジだなと思いました。シリーズを遡って調べてみたら、今までも時々同じ手法で書かれたシーンがありました。今回は頻出していたので目立っていたし、面白い趣向だなと思いました。 -
内容も構成も秀逸で繋がった時の感動が凄い2025年3月13日これは…言葉にならないくらいの感動を巻き起こす作品でした。世の中のありとあらゆる褒め言葉を並べたい衝動に駆られるくらいの。
まず構成。短編集かと思いきや、一冊が2組のCPから成る変則的な作りになっています。最後の書き下ろしで、分かりやすく時系列がまとめられているので、参考になりました。
ここで重要になってくるのが、タイトルのカンタータ(ちなみにイタリア語)です。調べてみると「カンタータとは、独唱・重唱・合唱および楽器伴奏から成る大規模な声楽曲。交声曲。」のことだそうで、なるほど…別々の話かと思いきや、最終的に(厳密には途中も)しっかり一つにまとまってるんですね。
構成も凄いものがありますが、それぞれのCPの展開も素晴らしくて、どちらか一方だけでも充分読み応えがあるのに合わせ技の相乗効果で何倍も楽しめました。細かい設定や伏線めいた会話や行動が、精密機器のような緻密さで組み立てられているようでした。諸々の事が最後に繋がった時の感動と快感が最高で、ぜひ皆さんにも味わってもらいたいです。 -
だから、悪役令息の腰巾着! 忌み嫌われた悪役は不器用に僕を囲い込み溺愛する
サモン頼みのフランの自由な行動が面白い2025年3月12日2巻まで読みました。配信中となってはいますが1巻だけでもふんわり終わってると思います。なので1巻で相性をみてから2巻という手もありかと思います。同じように2巻も一応の区切りはついています。
私は2巻の方が盛り上がりもあって面白いと感じました。2巻は、起こる事件も解決法も凝っていた気がするし、新キャラの役どころが未知数な感じで、色々と(当て馬?キーマン?普通に良い人?)などと考えて予想するのが楽しかったです。
フランの誰よりも高い治癒能力という設定が、それなりに本編でも活かされていましたが、どこよりも効果を発揮したのが番外編だった事に「いやいや…使い方」と、笑ってしまいました。フランに関しては、独り言なり行動パターンなりが独創的で、メリット・デメリットの計算も計画も杜撰だし、どうも最後はサモン頼みっぽい呑気な性格に笑わせてもらいました。
3巻以降も続くのであれば、プラウドとルイスのその後を読んでみたいです。 -
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世界観と綺麗な絵のマリアージュが素敵2025年3月7日1巻完結としては、ギリギリまで無駄を削ぎ落としながらもしっかりした世界観がありますし、絵の綺麗さも世界観にこれ以上なく合っていて引き込まれました。
ミカドとアロイの関係は、読み進めるごとに分かるような自然な流れがあって読みやすかったです。全体的に薄味なストーリーだと思いますが、二人の過去や現在までの関係・アロイの母の介入や彼女の葛藤など、所々に引き締め効果のある設定が入るので、あっさりしているのに満ち足りた気持ちになりました。
特にアロイの母の隠された(読者には明かされるけどアロイは知らないままの)事情は、私の中ではまぁまぁ強めのインパクトがありました。サラッと数コマで流されていましたけど、実は重要なピースではないか?と思っています。この彼女の葛藤があったらばこそ、ラストが引き締まった気がします。
ただ、やっぱりあっさり系ではあると思うので、濃いめのストーリーが好みの方には少し物足りないかもしれません。