レビュー
今月(9月1日~9月30日)
レビュー数22件
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シーモア島


投稿レビュー
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本編からあとがきまで余す所なく面白い!!2025年9月22日最っ高〜!!でした。初っ端から「サドって…そっち?」多少の軌道修正が必要でしたけど楽しかったです。あの◯ムちゃんで有名な方言が、あそこの地域のだって知れたのも個人的に価値がありました。そして風太くんが可愛い〜!!ちびっ子好きには堪らないと思います。
そして、ヤマヲミ先生といえば面白くて有名なのが「あとがき」ですよね。今回もみっちり見開き2ページが文字で埋め尽くされていて、内容は…先生からしてみれば笑い事じゃないのでしょうけど、ごめんなさい、吹き出して笑ってしまいました。かなりおすすめです。いいね
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限界突破に尽力するラヴの広く深い愛に感動2025年9月20日シリーズ4作目。前回、起承転結でいうと1作めが起、2・3作めが承という感じと評価しましたが、我ながら上手く例えられたなと思いました。その流れでいうとこの4作目が「転」のようなお話でした。
シリーズものにありがちな、主人公を変えながら続いていくという面ももちろんありますが(というか読者もそれを求めてる)スケールとか世界観の広がりを見せることも出来ていたし、何よりもマッドクリークという町全体が分岐点に差しかかり、未来へ大きく舵をきったターニングポイントと言える巻だと思いました。
その一番の立役者であるラヴは、前作に出てきました。そんな引き継いだ流れ・前情報があるので、今までのクイックとつがった人間(ティム・マット)より断然飲み込みや理解力が高くて、かなり順応するのが早かった気がします。おかげで読者もその辺の「知らない」ことで起こるすれ違いにヤキモキしなくて済みました(笑)。それどころか、ラヴの一人犬種当てクイズ?に耽る様子が、哀愁を感じつつも可笑しくて笑ってしまいました。
あとは、犬から人になった「一代目」と言われるクイックの懸念事項について…少し考えれば思いつきそうな問題なのに、I〜3巻までまるで意識していなかったことが急浮上した瞬間はドキッとしました。その直後、サミーの事実が明かされた時はものすごくショックでした。
そんな重大な問題も種族の違いさえも乗り越える、ラヴの大きく深い愛に感嘆しかありません。その上、マッドクリークが抱えるコミュニティの限界にも身を挺して事に当たる姿勢に感動しました。
ラヴの崇高さ博愛・見識の広さとランスの為人が…対照的で、ちょっとアレでしたけど、最後には町を一番に考えて自分ともラヴとも折り合いをつける所は、やはり男前だなぁと思いました。次作で「結」となるか、まだまだ続くのか楽しみです。いいね
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大人も子供も楽しめ、考えさせられる作品2025年9月19日普段はBLばかり読んでいて他ジャンルの作品とは縁がないのですが、何かの時に6巻まで無料で読んだら止まらなくなり…一気に完結まで読み終えてしまいました。
レビューを書く段階になって初めてあらすじを読んで知りました…こちらは『黎明のアルカナ』の続編ではないけどシリーズで後発作品なのですね。知らなかったとはいえ、先に読んでしまっても問題なく楽しめました。
超個人的な感想というか見解なんですけど…前半と後半でストーリー展開のスピードが違った気がします。前半がゆっくりで後半が急ぎ足だったような。後半の方が複雑で濃い内容が多かった割にサラーッと流れるように過ぎていったので、欲を言えば一つ一つをもう少し噛み締めながら読みたかったかなぁと思いました。
ジャンルが少女漫画なので、お色気シーンも戦闘シーンも過不足がなくて、大人も子供も(と言っても中高校生くらい?)十分楽しめるような絶妙な作りになっていました。いいね
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攻めの愛が重いけど暗くなく面白いラブコメ2025年9月18日試し読みした範囲でも、仮婚とか太一の職業がヒモとか(ヒモは職業ではない)コメディ系の雰囲気を醸し出してましたけど、そのままのノリでした。太一はともかく、涼介はシゴデキの社会人でモテる設定なんだけど…会話や行動なんかがDKみたいで楽しかったです。
涼介がやたら愛が重い発言をするのですが、どんなにストーカーっぽくてもどんなに執着が凄くても、病み(闇)要素が皆無だから明るいんです。ボケとツッコミみたいな感じで笑ってしまいました。あと、思い出で妄想することはあっても、ギリギリ変態臭がしない点も良かったと思います。家事が全然とかも、いまいちスパダリになりきれないダサさも逆に可愛かったです。
この作品、主人公は太一で彼の心情の変化を丁寧に拾いながら進んでいきますが、物語の中心は太一でも笑いの中心は断然涼介だと思いました。いいね
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W購入もあり…数Pに一度吐き出す面白さ2025年9月17日普段はBL沼の住人なので、先生の作品も何作も読み込んでいます(お気に入りは『スクランブルメソッドシリーズ』です)が、一般小説は初めて読みました。コメディということもあり、もの凄〜く面白かったです。数ページに一回吹き出してしまうくらいで…これは「決して何か食べながら・飲みながら読んではならない」作品だと思いました。あと人前で読むのも危険かもです。
BL小説は、イラストありのものは特に外出先では人目が気になって読みづらいので電子で家でしか読みませんが、一般小説なら大丈夫…ということで紙にしましたら、これがうっかりだった?かもしれません…電子なら特典のSSが付いています。
SS読みたさに電子も購入するつもりです。ちなみに…紙では約250ページありました。続編に超〜期待しています!!いいね
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スピード感と交差の美しさに圧倒される2025年9月16日先生の作品は、なぜか『四代目・大和辰之シリーズ』から読んでしまい…あまりの激しさに読みきれず『ジェラシー』を積んでいます。その後『保坂さんと三好くん』で、読み応えはあるのに辛くない作品に出会って印象がガラッと変わりました。こちらも凄く濃い内容で凝った展開が面白かったです。
おちゃらけたムードの中に人生観・仕事・家族・恋愛・アイデンティティなど盛りだくさんの要素が、全く渋滞することなく、それでいて複雑に絡み合う展開は素晴らしかったです。まるで某体育大学の「集団行◯」を見ているようなスピード感と交差の美しさに圧倒されました。
子供っぽいようでちゃんとした大人のけじめをつけられる大海。円熟した大人であらゆる面で先輩であるはずが、大海を手に入れる為なら我慢せず子供のように手を伸ばす志田。二人のコントラストも見どころでした。内容もですが、キャラたちが(同僚や姉さえも)誰も彼も魅力的で全てが極上の一冊でした。いいね
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お互いで充電し合う様子が可愛い2025年9月14日始まりかたが面白くて読み始めました。全体的に現実的な部分とお伽話のような部分とがいい具合に混ざり合った、不思議な雰囲気の作品だったと思います。カラスの心の空洞の話や学校生活のあれこれは現実的で、スズメのピュアさやほわほわ可愛い様子にメルヘンを感じました。
性格もキャラも正反対に思える二人が、お互いの良さを見つけて仲良く充電し合う関係が微笑ましい作品です。いいね
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相手に対するリスペクトを忘れない姿が素敵2025年9月13日表題作と短編が2作入っていました。表題作は、私史上2回目?くらいかなという珍しい設定でした。パターンとしては…少ないながらも「リバ」とか「攻め×攻め」パターンのどっちがどっちだ!?問題は割と読んだことありますが、「ネコ×ネコ」パターンは希少だと思います。
「攻め×攻め」パターンは、どちらが打ち負かすか…どうしたら優位に立てるか…などアイデンティティとか矜持とか、火花散る男のプライドをかけた戦いというイメージです。一方「ネコ×ネコ」パターンは、元が受け入れる側だからか相手にはもちろん、自分にも労りや思いやりの心を感じるし、何よりも相手に対するリスペクトが感じられるところが良いなと思いました。
それは別として、単純に学園もの・教師と生徒の話というだけでもわいわい楽しく読めました。いいね
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短編だけど濃くインパクトのある内容に満足2025年9月12日配信中となっていますが、お値段とページ数から察するに短編で完結なのでは?と思います。表紙などを除いて正味37ページ…短い中にも起承転結がしっかりありましたし、絵が綺麗なのもあり、転から結までの流れに多少思い切りが良すぎた感(ぶっちゃけ「そーはならんやろ」と思いました)が、ページ数を考えるとアリかなと。
匂いに敏感…という程ではないけど、例えば加齢臭や体臭って人によって全然違ってて、私の場合は男女問わず快・不快と好き・嫌いが一致しているので、馨くんの感覚は分かる気がしました。
初めての作家さんでしたが面白かったので、他の高評価の作品も何作か読んでみたくなりました。いいね
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試し読みでクスッとした人全員におすすめ!2025年9月11日100以上のレビューがあって星4.9って…ちょいモンスター級の高評価だと思います。内容は、人によっては「星5じゃ全然足りない」くらいだと思います。私もそうで、あのゆるゆるな空気感と二人の関係が大好きで、正直終わってほしくないくらいでした。
内容はとても面白いのですが、一冊がそれなりに高額で(単行本ではないから)普通の漫画とは違う(4コマ風)こともあり、合わないと厳しいかもしれません。なので試し読みをしてからの購入をおすすめします。この高評価は、作風とマッチして人が読んでのものだと思うので。ちなみに私は、読みにくさの問題もあり、紙で購入しています。
このあと楽しさはそのままに…数年後の二人『先生日誌』が続編であります。いいね
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どこまでいってもグレーな大人のラブコメ2025年9月10日いきなりセンセーショナルなシーンから始まるので、曲がったことが嫌いな私が、このまま読んでもいいのか一瞬迷いました…犯罪まがいの執着愛って苦手なので。だけど読んでみたら、限りなく黒(犯罪)に近いグレーのような?白(執着はあるけど純粋な愛)に近いグレーのような?不思議な感覚になるお話しでした。
恋とか愛って不思議なもので、見るだけでも好意がなければりっはなハラスメントになるのに、少しでも気持ちがあれば受け入れられるし許すことも許されることもできるし、その先の触れることをも欲してしまう。
三好くんの場合、保坂さんの天然キャラと海のように広い心・深い愛情に助けられてたように感じました。設定や展開が、かなり凝っていて楽しめました。
先生の作品は『四代目・大和辰之シリーズ』の前2作は読んだけど『ジェラシー』は怖すぎて読めていません。どんどん過激になる気がして読めずにいます。ですが、こちらは苦しさはなく楽しく読めました。保坂さんは天然だし、三好くんは子供っぽいし、歳の差もあるので様々な不安要素を撒き散らしながらも、秀逸なセリフや心理描写の掘り下げで大人のラブコメを楽しませてもらえました。いいね
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あなたのお城の小人さん ~御飯下さい、働きますっ~(コミック)
健気で可愛いだけじゃない骨太のストーリー2025年9月9日試し読みの段階で心を掴まれて、出たばかりの3巻まで一気に読んでしまいました。普段はBLばかり読んでいて、そちらでも子育てものは好んで読んでいますが…BLだからか(?)子供もほとんど9割がた男の子なんです。なので、女の子が主役というのは新鮮でした。
あまり詳しくないのですが、令嬢ものとか異世界転生ものとかの王道ストーリーかなと思います。私にとってはBL以外で初めてだったので既視感もなく楽しめました。
子供好きだったり子育て経験のある人だったら、始めの辺りで泣いてしまうのではないでしょうか。本来なら庇護されてしかるべき年齢(2〜3歳)にも関わらず、一人で生き抜かなければならない過酷な状況、その姿に健気さにほろりとしました。
読み進めていくと、裏に潜む謀略や国家機密などが明らかになって、最初に思っていたよりずっと細かく丁寧なプロットがあることに気付かされます。 -
最高のお仕事BL2025年9月8日初めての作家さんでしたが、高評価に違わぬ面白さでした。お仕事BLでもあるので恋愛の割合は少し下がりますけど、どちらも丁寧な掘り下げで物足りなさは全くなかったです。二人の職業がホテルのコンシェルジュなので、おそらくはリアルに近い仕事内容と数字(1日の問い合わせ件数など)が知れて、ためにもなったし面白かったです。
あとは、先生独自のキャラ設定というかセリフまわしが、独特で楽しかったです。生まれも育ちも東京近辺と思える広瀬が、いっぱいいっぱいになると時々「…知らんけど」とか「知らんがな」とか関西弁になってて笑っちゃいました。
蓮条も「よくよく考えたら、俺に限って〜ヘマはあり得ない」の決めゼリフが、シゴデキ男の風格があってかっこ良かったです。…であるのに、恋愛感情に慣れていないのか鈍感なのか、好きの表現がなぜ「わずらわしい」になるのか、そしてそれをリピートする意外な姿にニヤついてしまいました。
BLとお仕事の他にも、コンシェルジュ関係でトラブルや緊急事態など様々なことご起こるのを、スマートかつエレガントに、時に荒々しく解決していく様子もハラハラ感があって楽しめました。いいね
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正反対のようでお似合いの二人が可愛い2025年9月6日『あっくんとまーくん』本編後のお付き合い編のお話です。本編では(こちらも最初の方は)デッサンのようなやや粗めの筆致が少し気になりましたけど、内容の面白さに相殺されて楽しく読めました。話が新しくなるほど絵も綺麗になっていったので読みやすかったです。耳と尻尾の生えた亜蘭やデフォルメされた絵は特に可愛いかったです。
あの荒くれ者の亜蘭が、まるで崇拝するように政宗のために動き回る姿に想いの強さとか本気度が感じられて…政宗は幸せ者だなと思ったし、二人でいれば最強であらゆる困難を乗り越えられるはずと信じられる気がしました。
犬(亜蘭)と飼い主(政宗)みたいな二人とくれば、大体駄犬がパターンですけど、亜蘭は賢くないだけで飼い主想いの忠犬みたいで可愛いかったです。ほのぼのともほっこりとも微妙に違う、現実的な面も見せられるけど、なんか優しい気持ちになれる作品です。 -
善悪を超越した先にある「生」について学ぶ2025年9月5日英田せんかの一般小説カテゴリーの作品です。あれから一年…悲しみが薄れることはありませんが、ようやく読んでみようと思えるようになりました。
読んで字のごとく、「幽霊からの依頼を受ける探偵さん」とお手伝いをする女子高生の話ですが、職業とするからには「料金形態はどうなってるか?」とか「意思の疎通は?」とか疑問がありました。そんな中読み進めていくと、直ぐにお茶目な文章で面白おかしく説明されて…強烈に懐かしさを感じました。
主人公たちを取り巻く世界・現実は、主軸が幽霊であるが故に物悲しい気持ちになる話なのに、解決した時には彼等にとっても主人公たちにとっても救済になる…亡くなった者たちから生きる意味を教わるような深い話でした。
3巻めに入って気づきましたが、三崎坂の喫茶店「乱歩」やフロランタンの専門店、たい焼き屋など実際にある(またはあった)と知って、リアルで雰囲気を味わってみたいなぁと思いました。写真を見るだけでも不思議とノスタルジックな気持ちになって、それと共に「先生の作品は生き続けて、ずっと私たちの心に残り続けるのだな」と思えました。いいね
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正反対に見える二人が本当はベストカップル2025年9月4日始めは、見るからにヤンキーと見たまま優等生のミスマッチだけど、わちゃわちゃ可愛いギャグ寄りのDKものかと思っていました。そもそも正反対くらい違う二人がどうして一緒にいるのか分からないまま読み進めることになりますが、どんどん明かされるバックグラウンドが(特に政宗)結構DKには厳しく深刻で、そんな中言葉は少ないけど寄り添うように勇気を分け合う姿が良かったです。
1巻まで読みました。2巻は番外編集?のようなのでいずれ読みたいと思います。その前に続きのお付き合い編『あっくんと まーくんPINK』1〜4を読みたいと思います。 -
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攻め・受け「らしくない」所が面白い2025年9月2日受けも攻めも、それぞれの家庭環境も何かと特殊だったりイレギュラーな感じで、単純そうに見えて意外と深かったりするので楽しめました。あとちびっ子が好きなので、軽く子育て要素があるのも良かったです。
まず受け、ちょっとおバカなお坊ちゃんですが、できないのは勉強だけで、人としてはその辺の大人よりしっかりしていて、頼もしい場面もありました。攻めは、文武両道で良いお兄ちゃんで優等生タイプですが、案外芯は受けより細いような気がしました。
対外的・肉体的に守っているのは攻めだけど、心理的・内面的に守っているのは受け…のように感じる特殊な構造で、なかなかない設定が深みを出していたように思います。 -
ラブコメ調のヒューマンドラマのよう2025年9月1日分かりやすくチョロ可愛受け・年下攻めで、タイトルまんま初恋の相手となんちゃって家族を演じる、ドタバタ・ラブコメディかと思いきや、それだけではない面白さがありました。
手段はどうあれ…哉芽の真尋への想いは本物で、生来のしっかり者気質もあって、途中何度か保護者と子供の立ち位置が逆転しているようで楽しかったです。哉芽はヤク◯の坊ちゃんという立場を使って、真尋は大人として組員として相手を守る…どっちがどっちでも、親子でも夫夫でも家族として成り立っている二人ぎ幸せそうで良かったです。
ラストで、大人としてはやや頼りない感じだった真尋が働く姿を(読者にも哉芽にも)見せることで、作品が引き締まった気がします。しかもちょっとしたトラブルを簡単に(意外にも)スマートに解決してしまうから、かっこよかったです。いいね
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可愛いく頑張り屋でちょっぴり強かな幼王子2025年8月30日普段はどっぷりBL沼に浸かっているんですけど、何かの拍子にこの作品に出会いまして…リエトのあまりの可愛さに序章も序章の1巻が出たばかりなのに買ってしまいました。
正直…リエトのやることなすこと「自分が可愛いって分かっててやってるよね」と、確信犯めいたあざとさを感じないでもないのですが、それでも可愛いと思ってしまう自分に勝てませんでした(笑)
見た目5歳のリエトの中身が何歳なのか分かりませんが、どうやらリーマン世代みたいなので、とにかく大人ではある…中身(大人であること)をカモフラージュする為に殊更に子供っぽくしてたのかもしれません。
あざとかろうが何だろうが、とにかく可愛いし全てに偽りがなく相手を思う真心があるので、読者も兄王子達も絆されて愛おしく思うようになるのかなと思いました。
可愛く頑張り屋で、ちょっぴり強かなリエトを盛大に愛でるストーリーです。 -
秀逸なタイトルを裏切らない面白さに大笑い2025年8月29日万人受けはしないかもしれませんが、好きな人にはハートに刺さりまくると思います。溺愛・甘々・ラブコメ・可愛い受けがお好きな方にお勧めします。
笙真の性格には読み始めて直ぐから気づいていたけど、軽いというか考えなしというか…チョロ過ぎて笑ってしまいました。笙真のそういうキャラから来るタイトルなんだなぁと。優先事項は恋で、御曹司(稼業?)はついでって…そういう意味だと分かると、タイトルの秀逸さが光っていると思いました。
御曹司をこなすにあたり、目標像と現実とのギャップとか、何のことはないミッションに対して難しく捉えて面白おかしい発言をするとかも笑えました。森下は森下で、見た目のクールさと心の声とがかけ離れていて、こちらも楽しかったです。父親の慎太郎も息子可愛さに頭がお花畑になっていて、ちょっと変態ぽくて…何だかんだ一番常識的なのは執事の花木しかいない感じで、ラストまで漕ぎ着けたのが不思議なくらいドタバタで面白かったです。
ラスト付近で気がつきましたが、笙真が母親のことは「母さん」と言うのに、父親のことは「お父さん」と呼んでいて、たった一文字の「お」に心理的距離ではなくて尊敬や敬愛の情を込めているようで素敵だなと思いました。
性根の良さと可愛い顔くるいしか取り柄がないような笙真だけど、己を正確に分析できている割に自己肯定感が高くて、幼いところはあるけれど物事の真理を突くような発言もあって、誰もに愛される理由が分かる良い子だなと思いました。 -
楽しくて癒される最高で最強のラブコメ2025年8月28日本編もDKの世界観全開で良かったけど、こう易々と超えてこられるとは思っていなくて、あまりの面白さに感動しました。柿本が社会人に、ゆうやが大学生になり、会話のノリや思考回路はDK時代とあまり変わらないけど、二人の愛が強く大きなものになったと感じました。
ゆうやは相変わらず(?)空回ってる様子が回し車を回す小動物みたいで可愛いくて、柿本は社会に出たのもあって大人の余裕というか貫禄みたいなものが付いたように思いました。
恋愛ものなので喧嘩やすれ違いもあるんですけど、普通の展開や心情と全然違うというか…解決法がいつも斬新で好きが溢れてて、楽しいし癒されます。浮気や当て馬の入る余地がゼロで、お互いがお互いのことしか見えてないのが分かるのもいいなと思います。若干、頭がお花畑化してる様子の二人ですけど、全然嫌な感じはないし寧ろ誇って良いのでは?と思えてしまう清々しさがありました。
ラスト付近に二人を取り巻くキャラ達(ゆうや兄&母・高良)が出てきて盛り上がるシーンも楽しかったです。まだ二人の生活はスタートしたばかり…これからの展開にも期待しかないです。いいね
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とある書店員達、それぞれのラブストーリー2025年8月26日とある書店を舞台にした3CPのオムニバス形式のストーリー…これが一冊に纏まっているのでかなり読み応えがありました。どれも優しい雰囲気で、所々切なさはあるものの苦しさはなくて温かい気持ちになれました。
私は、やっぱり最初のCPが好きです。一番ページ数を取ってあって丁寧な心理描写の掘り下げがあるというのも大きいけど…一番は健太郎の可愛さにやられたからですかね。会話のテンポや内容は今どきだと思うんだけど、どことなく古風な雰囲気が初々しくて一生懸命なところもいい。
冷静に分析してみると、樽谷への近付き方(初動の演出)なんかは、かなり計算ずくというか強かさがある気がするんです。でも、実際は一所懸命で一途さしか感じない…不思議な魅力がありました。DKって、若いって、怖いもの知らずで繊細で強くて弱い、アンバランスでパワフルで、そりゃ迫られたらキュンとくるし、心も動くよなぁと思いました。いいね
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机の下の秘密のやり取り「社長、会議に出てください!」番外編【電子限定版】
仕事も恋愛も真面目に取組む姿にホッとする2025年8月25日BLなのに、分かっているのに、女性目線で重盛のことを「こういう人と結婚したら幸せになれそう」と思いました。見るからにイケメンでも、明らかにやり手のエリートでもないけれど、その他大勢の一般人にとって接しやすくて、目立たないけれど確かな実力がある…こういう人間力のある人に憧れます。
恋人である二人が、真面目さ故に二人だけしか居ない社内での距離感を計りかねて、そわそわ落ち着かない様子でいるのが楽しかったです。いいね
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愛らしい二人に終始顔が緩みっぱなしでした2025年8月21日読み始めてすぐから薄々「面白さの一番の要素はギャップかな」と思ってはいましたが、これが想像以上に激しくて笑ってしまいました。冷酷な王子のイメージとは反対に、やたら動揺しやすく素直な反応をするヒサギ…侍従のクサバにツッコミを入れられる度に「はっ」とか「む」とか、心の声がダダ漏れなのが楽しいです。
鈍感で一生懸命なカナンも可愛いくて、恋を現象だと思っている(つまり経験はおろか聞いたこともない感じ?の)初心さが堪らない。それなのに夜のテクニックは仕込まれているという妙な極端さも初々しくて愛らしにキュンとしました。
カナンの努力の方向性が…間違ってるわけではないんだけど、でも明らかに、そして大幅にズレていて、それもこれも下手したら「あざとさ」を感じそうなものだけど、そういう嫌な感情は1ミリも芽生えず、ただ応援したくなるような可愛さしかありませんでした。
誘い受けと襲い受けの両面がある、ニュータイプの受け(カナン)とヘタレ攻め(ヒサギ)の攻防がトンチンカンで、でも好きが溢れていて楽しいです。ヒサギとクサバの言動は、熟練のお笑いコンビみたいで面白かったです。全体的に外で読めないくらいにニヤニヤしながら読みましたけど、従者らしからぬクサバの受け答えには吹き出してしまったほどです。いいね
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強面なのに愛情深い鮫島が犬みたいで可愛い2025年8月20日内容が同じかは分かりませんが、1巻は【読み放題】の同人誌版を読んで、レビューもそちらにしました。単行本版は2巻からです。なので今回は2巻のレビューをします。
1巻が出会いからのDKものだとしたら、2巻は大学生編(ただし先輩・後輩なので桜木だけ)という内容でした。大学は、高校の延長線上にある「学校」なのに何もかもが違いすぎて、それが原因で起こるすれ違いなどがメインのお話でした。
その他に(性)生活の悩みなどもあり…桜木は真剣なんでしょうけど、何だか楽しかったです。相談に乗ってあげてる尾田っちの虚無顔などの百面相に笑ってしまいました。
すれ違い・修羅場・惚気・切なさ・ラブラブ…色々てんこ盛りで楽しめました。この後、同棲編が始まると聞いて読むのが楽しみです。いいね
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芝居の幕間・小休止のような軽い内容2025年8月19日タイトル通り…7CPそれぞれの「空」にまつわる短編集。短いながらもシチュエーションややり取りにCPごとの特色が出ていて、穏やかな気持ちで読み進められました。…が、最後の貴志×森住の話だけ、らしいと言えばらしいのかもしれませんが微妙で(内容があるのかないのかよく分からない上に短かった)軽くズッコケてしまいました。
どのCPも二人の絆とか育むものがあるのを感じられて、ほっこり読んでいたのですが、最後だけあまりロマンチックさがなかったのです。まぁ…そこが現実主義者らしい貴志っぽい気がしないでもなかったですけど。
シリーズの大ファンとか、推しCPが出てくる話は絶対に外せないとかでなければ、読まなくても今後のストーリー展開に影響はない気がします。芝居だったら幕間、いわゆる小休止のような軽い内容でした。いいね
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弁護士もかたなし…バカップルぶりが楽しい2025年8月16日シリーズを小説も漫画も読んでいたので、番外編が出て嬉しくて当然のように読んでみました。内容は、ライトなドタバタ・ラブコメでした。二人の関係については、色々と問題提起はあるものの…進展も解決もないまま終わります。唐突な終わりに唖然としましたけど、続きがあると思って楽しみに待ちたいと思います。
とあるシチュで、蜂谷が入江を「ムッツリスケベ」と言っていて、頷きつつも「いや、もっと上の段階へ行ってる『変態』なのでは?」と思ってしまいました。そんな変態ムッツリの入江が好きで、何だかんだ入江の口車に乗せられて、あれよあれよと流されて一緒になって変態プレイをしている蜂谷がちょろ可愛でした。
蜂谷のことになると馬鹿になる入江のポンコツぶりにも笑ってしまい、弁護士と言えども恋をすればただの人…しょーもないバカップルぶりが楽しかったです。いいね
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やや不健全で屈折したキャラが多い気がする2025年8月15日表題作と別作品が二作ありました。今回は、2作目以外は屈折したキャラが多かったように思います。特に1作目の攻め、3作目の受けが、病んでる…とは少し違う曲がり方をしている気がしました。そして、モテないだけで一見普通そうなお相手までもが染まっていって、結果CPで不健全さが強調されていたような…。
屈折した相手を好きで、受け入れて、ただ一人の相手と思うなら、ほとんど一心同体みたいなもので…飼い主が飼い犬に似てくるのに近いと思いました。特に表題作は、犯罪スレスレだと思うのに、好きな人にされるなら警察沙汰どころか嬉しいと思えるんだから、何事も気の持ちようというか、ものは言いようというか何なのか、イケメンなら何をしても許されるような空気の近さを感じました。いいね
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表題作DKとすれ違い社会人CPの二作品2025年8月13日表題作3話と前後編の別作品がありました。内容は、表題作がエキセントリックなDKの話、もう一方がトラウマ急に拗らせた社会人BLでした。
DKの話は、タイトル通りエキセントリックな趣味嗜好が共感はできないものの…そして可愛いさもあまり感じないながらも、大真面目に可笑しな事を言ったりやったりするのが面白かったです。
私は後半の話の方が好みで、何とも奇妙なすれ違い状態になっていたり、特に純の心の傷を思うと切なかったけど、大人の恋愛らしくて読み応えがありました。こういう「想い合っているのに心理的・物理的にすれ違う」ストーリーの組み立てが、抜群に上手な作家さんだなと感心しました。いいね
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ヤンデレ受けを可愛いと思える日が来るとは2025年8月10日表題作とシリーズとは別作品が半々くらいの割合で入っていました。『新妻くんと新夫くん』は、新妻のヤンデレ具合に磨きがかかりエスカレートしていて面白かったです。そして、前よりももっと可愛いと思いました。なんて言うんでしょうね…基本は新夫と同じで「怖い」とか「キモい」という表現が合うと思うんですけど、見た目と行動に反して(多少行き過ぎ感はあるものの)健気なんです。新夫の為に料理を頑張るとか、自分のことは何を言われても無頓着なのに新夫に対する評価には全身全霊を傾けるとか、単純さが忠犬みたいで可愛いくて愛おしく思えました。
新夫もそんな新妻に絆されたのか、新妻がどん底の時のサポートには愛があった…いえ、愛しかなかった気がします。まさか自分がヤンデレにハマって、しかも可愛いと思う日が来るなんて思いもしなくて、新鮮な出会いでした。 -
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対照的な2CPの話…シリーズ1作め2025年8月8日表題作と『新妻くんと新夫くん』の二作が半々くらいの割合でした。私は『新妻くんと新夫くん』『〃おかわり』を読みたくて、シリーズ1作めのこちらから読みました。
そんな前置きがあり…表題作は、多少突飛な流れやセリフがあるものの、ほとんどが至って常識的で一般的な二人の恋愛と感じました。その反動もあり、『新妻くんと新夫くん』はなかなかに衝撃的で刺激的で楽しめました。
正直に言うと、ヤンデレ系は得意ではなくて分かっていれば避けることの方が多いので、新妻の性格・人格が判明してすぐに「選択をまちがえたか?」と思いました。でも、流石は続編が出るだけあって、あろうことか新妻を「可愛い」と思ってしまう自分がいて、軽い衝撃を受けました。苦手が逆転してハマってしまう未知の魅力がある作品だと思います。いいね
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黒き獣と夜の花【シーモア限定描き下ろし付き】【コミックス版】
明るい陽だまりのような春樹に癒される2025年8月7日タイトルは志賀(黒き獣)と春樹(夜の花)のことを表していると思いました。志賀は裏社会の人間という意味で黒、春樹は盲目というところから夜を連想しました。夜は暗いので、どちらも黒や暗いイメージがありますけど、読んでみると春樹が纏う空気とか印象は、断然「白」なんです。明るい陽だまりがとてもよく似合います。
ある一面では似たような(暗い)ところがあるけど、その実…正反対とも思える二人がとてもお似合いで、志賀の職業柄殺伐とした描写もあったのに、何度も春樹の微笑みに癒されました。
デビュー作?とは思えない完成度でした。 -
パステルカラーのように優しい癒しBL2025年8月6日先生の作品は、全体的にゆったりした流れと優しい雰囲気で、切なさはあっても心が削がれるような致命的な悲しみはまずないので、穏やかな気持ちで読めて癒されます。そういう意味では、BL初心者の方におすすめです。逆に猛者の方には物足りないかもしれません。
表題作3話とスピンオフ2話、喫茶店を軸に2CPの話が入っています。私はどちらかと言うとスピンオフの倫太郎の話が好みでした。苦労者・見た目と中身のギャップがある二人のキャラ設定がツボでした。単純にケンカップルが好きというのもあるけど、ケンカまでじゃなく犬(ボーダーコリーとパピヨン)のじゃれ合いみたいで可愛かったです。いいね
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絵もストーリーも芸術的に美しく素晴らしい2025年8月5日ある意味、芸術的な作品だと思います。なんかこう…クラシックコンサートを聴いているような感覚になりました。そこに言葉はなく、音しかないはずなのに、物語が、世界が広がって見える…みたいな。もちろん漫画なので、言葉はあるんですけど、文字や音以外の何かが感覚的に伝わってくるようでした。
演技に対してかなり本格的に掘り下げてあって、素人にも「役者によって同じ作品が全く別ものになる」のが理解できましたし、そういう演技ができるが故の苦悩と恋愛を絡めたストーリー展開も素晴らしかったです。そして、芝居の世界・二人の世界に読者を惹きつける、圧倒的な絵の美しさ!!非の打ち所がない完成度でした。綺麗なだけじゃなく、可愛かったり儚げだったり優しい微笑みだったり、読み応えも見応えもありました。
真樹の役者魂と辰彦の脚本家魂が、求め合い刺激し合って作り出す芝居と、肩書き込みで惹かれ合う恋が織りなす世界観が、映画みたいに素敵でした。いいね
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重くはないけど、切なく考えさせられました2025年8月4日タイトルからは繋がりにくいですが…ざっくり言うと、家計簿をつけて節約生活(というか、もはや人生)を送る課長と、ある事をきっかけに共同生活をする事になった節約とは縁遠い部下のお話です。
周平の強迫観念にも似た節約思考に対して伏見が言った「楽しそうに節約する人はそれでいいと思うけど、課長はそうじゃないみたいに見えた」というセリフに、思いやりの心を見つけて感心しました。私だったら速攻で節約=ケチのレッテルを貼ってしまいそうです…。そういう色眼鏡で見ない所に人としての徳を感じました。
実際、無関係の読者である私から見たって伏見の買い物に「それは無駄使いでは?」と思うような出費もあった気がします。私が周平寄りの考え方をするというのもあるでしょうけど、伏見マジックというか、彼の言葉・考えを聞くと周平同様、妙に納得してしまう自分がいました。
そうやって、節約(家計簿)・お金・日記・王子と、タイトルから過去、考え方など様々な要素を上手く繋ぎ合わせてあったと思います。特に光るブレスレットの話はガツンと響きました。軽い気持ちで読み始めましたが、思いの外切なく考えさせられるお話でした。いいね
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見た目はイケメン、中身は天然で面白い2025年8月2日「イケメン」というワードが、これ程ネガティブに捉えられてるのに面白いってのが新鮮でした。イケメン周辺で起こりやすそうな困りごとから事件まで、あらすじにあるエピソードは普通かなと思います。でもそこで終わらないのが先生で、イケメンなのにどこかズレてる西園寺のキャラとか、ネガティブシンキング対策に向かった先が料理教室とか、小さな意外性が様々な面白味になって大きな楽しみに繋がっていくようで、とっても楽しかったです。
BLなので、料理教室の先生が男性なのは分かりますけど、出会って恋して(すれ違いもあるかもしれないけど)ハピエンでめでたしめでたし…ではなくて、昴先生の暗黒とも言える過去がなかなかの衝撃で笑えました。恋の駆け引きみたいな展開も工夫があって面白かったです。いいね
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絶対に面白いので、まずは一冊読んでほしい2025年7月28日先生の作品は、『ビッ◯なスズキくん』を読んでとてつもなく感動しました。…が、なかなか心理的負荷が強かったので他作品は何となく「同傾向だと感動はしても辛いかも」と敬遠しがちでした。
でも読んでみたら全然重くなく面白かったです。先生の作品は、何とも言えない雰囲気というか世界がありますよね。凄くシュールなんだけど、その世界に染まってしまうと可笑しなことも当たり前に感じて、何だかんだ納得させてしまう力がある気がします。
笑わせようとギャグやコメディに全振りしているわけではないのに、真面目にちょっとズレた事を言うのが面白さの根源だと思います。あと、解説なしのやりっ放しの小ネタの数々も楽しかったです。例えば…小林くんが突然(しかもなぜか途中の17から)素数を数え始めた時は「何が始まった?」とワクワクッとしたのに、何のフォローもなしとか。突然「ブルータスお前もか」と始まったり、北斗七星みたいにつけられたキスマークとか。意味があってもなくても、入れ込むタイミングや小ネタのチョイスが絶妙で笑えました。 -
百鬼の過去と真の力が明らかになる重要巻2025年7月27日『呪禁師〜誘惑』の続編です。前作と比べて、事件としても過去の掘り起こしにしても重かった気がします。それに比例して百鬼の仕事内容も手始めの一件以外は、真面目で本気の(つまり本当の力を使う)ものだったと思います。呪禁師の真の力を使うからといって、怖い話ではないのでホラーが苦手な人も大丈夫だと思いますけど、全体的に暗いしドロドロしていて、違う意味で苦手な人がいるかもしれません。
私としては、コメディ要素のある軽めのホラーやミステリー×BLは大好きなので、シリーズ化してほしいなと思います。今回、百鬼に師匠がいて師弟関係で仕事をしていたことが明らかになり、一人になった後は鳴海を迎えて二人で仕事をする…年の近い二人なのだから師弟というより相棒の方が近い気がします。なので、今後もバディものとして続けてほしいなと思いました。いいね
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小冊子も良かった2025年7月26日本編は単話版で読み、レビューはそちらに書きました。単行本版は20P小冊子だけの購入なので、今回は小冊子のことについて…
ページ数は決して多くないけど、本編のような心が軋むようなシーンはなくて穏やかな気持ちで読めました。特にヒロムの、ささくれ立った雰囲気が抜けて全幅の信頼を置くように九谷に心も身体も預けている様子に安心しました。九谷しか見えてなくて、全方位に目を光らせては嫉妬する姿が可愛いかったです。いいね
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お楽しみ&特別感いっはいでした2025年7月25日この素晴らしさを何と表現すればいいのか、どう伝えればいいのか悩むくらい良くて…とりあえず最初から最後までずっとニヤニヤしながら読むくらいに面白かったです。
元々本編があって番外編集があって、更に今回は『特典集』ですから…名前からして特別な気がしますよね。読んでみた感想は、ほとんどがどこそこで購入した方限定の「特典」的な意味合いのもので、他に番外編や書き下ろしみたいなものとか、小冊子とか、色々な意味合いのものが合わさったような感じのものでした。
私は、パラレル漫画みたいな特殊設定のお話が特に面白いと思いました。やたら兄弟がかち合うシチュも、独特の気まずい雰囲気に笑ってしまいました。お菓子のアソートボックスのようにお楽しみいっぱい、特別感いっぱいの内容でした。いいね
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作風・設定・絵に可愛いが溢れてて癒される2025年7月21日セリフ(吹き出し)がほとんどない4コマ漫画風の作品で、初めての感覚が新鮮でした。そして犬・猫(後半ではそれ以外の生き物たち)の擬人化も不思議で斬新な設定だったと思います。絵の何とも言えない可愛さも魅力的です。
擬人化は、特に条件やルール(どんな時に人型になるかなど)がないようで、なかなか唐突で行ったり来たりが激しいんですけど、のんびりゆったりした雰囲気の中ほっこりほのぼのした気分で読みました。
犬・猫の二人(2匹)以外の種族を超えた心の触れ合いも温かい気持ちになりました。カテゴリーはBLですけど、キスシーンくらいしかないライトな内容なので、どなた様にも楽しめると思います。229ページの大容量でずっと幸せな気分で読めます。癒されたい人・時におすすめです。いいね
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誇張でなく本当に「特別」でした2025年7月20日色んな意味で「特別」でした。作品そのもの(ストーリーや設定)としても、秋仁がアニメイト池袋に潜入することも、組織(アニメイトという企業)や漫画業界の裏事情のことも、何もかもが特別で新鮮で面白かったです。その上、このお値段で52ページもあり、凄く読み応えがありました。
最後の方にあった漫画が下書きから清書になるまで?のような流れが分かるページとか、先生とアシさんや編集さんとのやり取りが分かるページは、舞台裏を覗き見る感覚で楽しめました。いいね
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後宮×BL設定が新鮮で楽しめました2025年7月17日初めての作家さんでしたけど、絵が綺麗でストーリーも面白かったです。中華系のお話が好きな人におすすめです。後宮という女の園に、グイッとBLをねじ込む斬新さがストーリーの肝で笑わせ所でもあって楽しめました。ただ…配信中になってはいても、一冊で起承転結がスッキリ纏まっているので読み応えが…とか、複雑な人間関係が…とかはあまりなかった印象です。
事件や陰謀も、状況や力関係から大方の犯人や黒幕も透けて見えるのであまり深刻な空気はなく、ふんわり・さらっと雰囲気を楽しむ感じかなと思います。
他の作品を見てみると『君主様シリーズ』がすごくいっぱい出ていて気になりました。次はこちらのシリーズを読んでみたいです。いいね
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美麗で可愛いラビット達の天国が見られます2025年7月15日シリーズの小冊子の中でも最っ高ー!!私の中では一番です。19ページ中、イラスト等を除いた正味11ページ。ラビットシンドロームということで…麻見と秋仁のウサ耳は、本来のキャラ設定を壊すことなく良い感じですし、何より五つ子がメロメロになること間違いなしの可愛さでした。
麻見似の二人と、秋仁似の三人でベビーのうちから個性が際立っていて可愛いかったです。名付け方もセンス…は微妙だけど分かりやすくて面白い。ベビーを連れて仕事する麻見様は、手に持つ物騒なものとのギャップがシュールでクールで最高でした。
このラビットシンドローム、独立させてこれはこのシリーズで続けてほしいです。幼稚園・小中高・大と、成長する五つ子たちを愛でながら見守りたいと思いました。 -
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幸せのブーメランに心が温まる2025年7月12日『52ヘルツの共振』で先生のファンになり、作家さん買いする勢いで読んでいます。今回は、短編でこのお値段で…正直、サラッとふんわり雰囲気を楽しむ感じかなと思いましたが、全然違いました。
まずページ数…お値段以上の正味44ページもありました。ストーリーには先生らしい核があったし、短い中にもドラマがありました。物でも人でも大切にされている様子を見ると羨ましくなる気持ちは分かります。でもそれが曲なら?…というのがポイントで、「あの曲がうらやましい」ってセリフが、凄く切なく響きました。そしてラストに明かされる真実が、とっても素敵で心温まる幸せのブーメランという感じでした。 -
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苦手な人も怖いもの見たさで読める楽しさ2025年7月6日『良き隣人のための怪異指南』の続編です。前作も今作もタイトルから分かる通り、大前提として「ホラー要素」があります。ですが、こういう曖昧な事象に対する感性とか耐性とかって数値で測れるものじゃないのが厄介で…結局「人による」んですよね。怖いもの全般が苦手な私でも前作は大丈夫だった(というかギリギリ読めた)んですけど、他の読者さんは怖かった人の方が多かったみたいで「前作よりマイルドにした」と、あとがきで先生が仰ってました。
という訳で、前作よりもホラーとしては怖くないと思います。私の場合、(先生の作品の場合は、ですけど)ホラーといえど半分ミステリー感覚で読んでるので…「この怪異の原因は?」「正体は?」と、伏線やヒントを元に考えるのが面白くて、ホラー要素のマイルドさには気付きましたけど気にはならなかったです。怪異の謎も全然当たらなかったので、色々考えながら読んで充分楽しめました。
あとは内容と関係ないところで言うと、怪異に名前をつけようというシーンで、御影の壊滅的なネーミングセンスに唖然となり、友春のツッコミに全力で頷いてしまったのが面白かったです。こういう面白さはそのままに、ホラー要素は加減しつつ、シリーズ化してほしいなと思います。 -
虚勢を張る千歳がダサかっこ良くて可愛い2025年7月5日『BUDDIES』でハマり、作家さん買いする勢いで色々読んでいます。どの作品もですけど、迷いようがない一本道のようでいて、紆余曲折・アップダウンがあるものだから、一冊に収まりきらない面白さがある気がします。
あとはキャラ設定が独特だし強烈でインパクトがあります。何となく斜に構えた感じの主人公が多いイメージですが、擦れてるのとは違う…傷つきやすい心の持ち主で、実際に傷を持っていて、それらを抱えながら隠しながらも強くあろうと戦っているような、虚勢を張る感じに近い気がします。
双子も信吾もそれぞれに何かままならないものを抱えながらも頑張る姿が、たとえ虚勢だってDKという若さの特権で可愛く思えました。利己的なように見えて思いやりの心を隠し持つ千歳が、要所要所で空回っているところが個人的に好きでした。デキる奴のダサいシーンって意外に女性の需要が高い気がします。いいね
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人生観が変わるような学びがありました2025年7月4日これは、BL小説という括りでなくても良いような気がします。寧ろBL要素(いたすシーン)を取っ払ったSFファンタジーとして、BLを読まない人にも読んでもらいたい…とてもとても考えさせられる、重厚感のあるお話でした。
篠の経験した二十年(コールドスリープ)の空白は想像できない感覚で、「案外変わってない」というセリフがあったけど、どうでしょう。都会と田舎、住宅街とビジネス(混合)街とかにもよるかもしれないけど、ここ数年の間に近所で建て替えられたり更地になったりしたのを、私自身が5軒以上見て時が経つのを感じたばかりなので、二十年ともなればもう少し劇的に変わっているような気がしました。
私も実体験から篠の時代の流れに対する寂寥感・寂寞感は何となく分かるような気がしました。でも天涯孤独の身の上の孤独感は、なった者にしか分からないのだと思います。血縁という繋がりもなく、本来生きていたはずの時代からも切り離され、ありとあらゆるものから遠ざかっていくような…寄る辺ない心許なさはいかほどか。
そんな中で渡良瀬の存在は、唯一の光で歴史と同じかそれ以上に頼れるものだったのだなと思いました。かつての教え子に歳を越されて、教えられたり学んだり年齢以外にも様々な逆転現象が起きて色々と考えさせられました。重過ぎないけどしっかりしたテーマがあって、読み応えがありました。 -
設定・展開と世界観が凝っていて面白い2025年7月3日今回は予想以上に濃くて面白かったです。元極道の雄琥とレオナルドそれぞれの設定も凝っていて良かったし、過去の二人にどういう関係があったのかとか、伴侶になるまでのあれこれなど展開も楽しめました。関係ないかもしれませんけど、背中の刺青・雄琥・レオ(レオナルド)と、三つ全てが「虎」に関係していて、そんな所まで凝ってるなと思いました。
細かい事で言うと…吸血鬼って作家さんごと作品ごとに多少の違いがあるので、先生独自の設定が見られたのもポイントです。あとは吸血鬼だけでなく人狼の大上四郎を脇役で登場させたのも良かったと思います。彼の登場で、一気に人ならざるものの存在する世界観が、現実味を持って広がりを見せたように思いました。かなり掘り下げ甲斐があるキャラなので、大上を主役にしたスピンオフにも期待したいです。
先生の作品は、本編から書き下ろし、あとがきまで余すところなく面白くて、最後まで笑わせてもらいました。いいね
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三毛の可愛さ初さ・天然ぶりにキュンとくる2025年7月1日初めての作家さんだし、特にお勧めされた訳でもなかったんですけど、試し読みしたら三毛くんの可愛さに心を撃ち抜かれてしまい読んでみました。可愛い以外にもアップダウンがあって楽しめるし、獣人設定を活かした展開が面白かったです。
中でも一番絡みの多い獅子原と鳳、この二人には(私が勝手にですけど)ラブの予感がするので、是非スピンオフや番外編を書いてほしいです。上階の極地系の二人の生態も気になりますし、シリーズ化してもらいたい作品です。
絵が綺麗可愛くて三毛くんに癒されること必至…なので、獣人が苦手でない人皆さんにお勧めです。いいね
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ヤンキーを可愛いと思えるくらい良かった2025年6月27日購入して読むつもりでいた作品でしたが、【読み放題】で同人版が読めたので「単行本版とそんなに違わないだろう」と思って読んでみました。
好みとしてDKは好きだけどヤンキーはそんなに…しかも素行が悪くてヤ◯チ◯なんてと思っていたのに、絵が綺麗なのもあって嫌悪感がないどころか好きになりました。さすが人気のある作品は引き込むパワーが違う感じです。
本編も良かったけど、おまけや書き下ろしの量が(思ってた以上に)多くて、しかも内容が濃くて最後まで楽しめました。身の詰まったたい焼きのような満足感です。2巻の大学生編も読むつもりです。 -
幸福の王子様と―僕らの知らない物語―【単行本版(限定描き下ろし付き)】
番外編で全員が幸せになれたようで良かった2025年6月26日ストーリー性重視のとても優しく素敵なお話しでした。内容的にはやや重めで、佐原の過去と現在の境遇は、苦労の一言では言い切れない孤独と辛さが滲んでいました。一方で篠塚の方は、職業柄?大変なことはあっても慶事を扱う職場ですし、本人の人柄や性格もあって楽観的な雰囲気が対照的で、グラデーションのように混ざる感じが良かったです。
二人ともアラサーらしい落ち着いた雰囲気で、ゆっくり一歩ずつ慎重かつ確実に距離を縮めていく様子にも好感が持てました。苦労の末に掴んだ幸せ…安息の場所を見つけた二人に心からの祝福を伝えたくなりました。あとは、篠塚の後輩・桑野が相当良い仕事をしていたと思います。
番外編が特に素晴らしく、ただ調子がいいだけでもおちゃらけているわけでもなく、飄々としながらも根は真面目だし芯はしっかりしている骨のあるやつだと思いました。二人を祝福する姿にも性根の良さが出ていた気がします。いいね
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人気の二作品が読める豪華でお得な一冊2025年6月25日人気の高い二作品がまとまった豪華な一冊を【読み放題】で読めて大満足でした。1作めは個別にレビューしたので、今回は後半のレビューをします。
大体の展開は読めてしまうものの、ストーリーの肝になる仕掛けが面白かったです。ミイラ取りかミイラに…のような流れも楽しめました。あとは個人的に、妹が(重要ポジションにあるわけではないので拘る事でもないんだけど)やけに幼稚に映ってしまい、もう少し賢く強かに立ち回ってくれればもっと面白かったかも…と気になりました。
何だかんだ良い子ではあるんですけど、BLに出る以上は(あくまでも私の勝手な希望です)何らかの女らしさがあると、よりストーリーに幅が出る気がしました。いいね
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「あい」を知り「あい」に守られて.…2025年6月24日小説も含めてBL関連の本を何百冊読んだか分かりませんけど、叔父×甥の組み合わせは極少で、義理の関係を除けば数冊あるかないかだと思います。なので、近親ものが苦手な人は注意が必要です。
どんな作品でも不憫受けには幸せになってほしいと願いつつ読んでいますが、今回綾の置かれた境遇は不憫というより不幸に近い気がして、幸せに「なってほしい」ではなくて「なるべき」と強く思いました。それくらい心も身体も傷ついて苦しんで…それでも昔隆宏と見た星を心の羅針盤に真っ直ぐな心で生きていく姿が、切なくて悲しかったです。
全体的に二人の想い以外の明るい要素はないのに、どこか優しく温かく心に沁みるストーリーでした。二人の間に芽生えたもの、それを「あい」と表現している点に色んな意味で厚みを感じました。
「あい」は、まず「愛」だろうけど、少しの「哀」もあるかもしれない…「相」「間」もしかしたら違う「あい」も。タイトルの付け方も素晴らしいと思いました。いいね
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スピンオフまで流れる様に違和感なく読める2025年6月21日読み放題にある作品はほとんど読みましたが、優しいお話が多い印象です。多少切なさの強い作品もありますが、今回はそこまでではなかった気がします。タイトル通り、本編とスピンオフとが一冊にまとまって【一気読み!】できたので、スピンオフへ流れるように入れました。
本編とスピンオフの2カプを比べると、スピンオフの方が切なさが濃かった気がします。攻めよりかは受けのタイプが違っているのが影響してるのか…桃真は気が強くてツン度が高めだから素直になるのに時間がかかった結果、切ない時間が長くなったのかなと思いました。とはいえ、私はスピンオフの桃真の方が好きで、素直になれないけど愛されたがりの所が可愛いなと思いました。いいね
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独特の設定と個性豊かなキャラ達が魅力的2025年6月19日高評価から予想はしていましたが、それにしても予想を上回る面白さでした。小説を300冊くらい(?)読んできて、星評価4.4以上(レビュー数が二桁以上ある)作品は好みの傾向がどうあれ、ほぼ間違いなく面白い事が多いです。それが、今回は4.8ですから…間違いなかったです。
犬の設定は斬新ですが、それだけで面白いわけではなくて、犬と人間の心の中の鬩ぎ合いとか、人間とのやり取りとかが楽しかったです。アメリカンジョークも面白くて、何回も吹き出してしまいました。海外の作家さんは二人目ですけど、どちらも文章自体は真面目だし、内容も至って真剣です。なのに,会話のチグハグ感や濃いキャラの言動・行動がぶっ飛んでいて笑いを誘うんです。
特にランスの母親(リリー)は強烈で、いくら悪気がなく愛情しかなかったとしても、これは…と思うような仕打ち(と言えると思う)には目をむいてしまいました。とにかく最初から最後までアグレッシブで肝っ玉母ちゃんみたいなキャラが光っていました。 -
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