このレビューはネタバレを含みます▼
ことも無げに青い塔を攻略するオスカー。
儚い少女だったり恐ろしい魔女だったり、天然で無茶なことを言い出したり、印象が定まらないティナーシャ。
美しい微笑に隠された孤独を知り、彼女を愛するオスカー。
強引で駆け引き上手な彼も、実は誠実でティナーシャを大切にする男でした。
重責を果たした彼女は彼と楽しく過ごします。
月の光を人の形にしたティナーシャ。
オスカーの瞳の色=暮れる空の青は綺麗です。
瀕死の彼を命懸けで救う彼女。ついに結ばれた二人。
古宮先生らしい楽しくも軽妙な会話。
ルクレツィアは悪戯者だけど妹想い。
イラストの二人は魅力的です。
必死に頭にかじりつく黒猫と困惑するオスカー。
レオノーラに飛びかかるティナーシャの躍動。
3巻終盤、結婚した途端、今までの二人の物語が消えたことに衝撃を受けました。
4〜6巻、新たなオスカーと出会えたのに、警戒されてしまう彼女。
人の暮らしを貴ぶティナーシャにオスカーは惹かれる。
ちっとも優しくない今の彼が大好きな彼女。
懸命に生きた女王と祖国が消えるのは切ないけど、それも大切な記憶になります。
語り直される二人のお伽話は素敵でした。
AfterTheEnd-1
正史の続き、結婚生活と逸脱者としての新たな生。
楽しそうな二人。それでも呪具は脅威です。
喪失に彼女は苦しみますが彼は誠実でした。
-2〜4
オスカーの声なき慟哭と精霊二人の情。
恐ろしい豹と無邪気な子猫が同居するティナーシャ。
永劫の人生に疲弊する彼女を見るのは辛いですね。
-FalReisia
キーファがミリアムと共に歩む未来。
-5
先輩魔女たちが活写されます。
人として生きよと諭したラヴィニアの愛情。
彼を解放したい彼女。それでも共に歩む彼。
-6
ナークを失った苦い勝利。
一万年は長かった。これが結末では悲しいです。
彼女に相応しくなりたくて背伸びをしていた彼。
幻滅どころか、ますます好きになる。