お狐様のお気に入り【コミックス版】
」のレビュー

お狐様のお気に入り【コミックス版】

茉白あさひな

ポメラニアン5匹分ぐらいのモフモフ尻尾

ネタバレ
2025年3月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ ブラック企業で働く一宮暦は身も心も疲弊して、明るい家に帰って誰かと一緒にご飯を食べたり笑ったりする生活を望むことすら諦めています。ある日、学生時代の友人たちとお花見をした帰りに神社にお詣りします。縁結びの神様に憧れの生活をお願いして、脇にある稲荷社のキツネ像になぜか心惹かれます。その夜、暦の部屋に美しい青年がやって来ます。白い髪、白いまつげに琥珀色の眼、キツネの耳と尻尾を持つ三珠は稲荷神の眷属で、暦の願いはなんでも叶えるので結婚しようと言うのでした。800年も頑張ってきた天狐になる修行を辞めてまで暦と一緒にいたいと言う三珠は、お料理を始め家事一切を楽しそうにしてくれます。三珠が来てから良い転職も出来た暦は、心に余裕が生まれ三珠への恋心も育ってゆきます。押しかけるようにやって来た三珠ですが、ピュアさと謙虚さがとても愛らしいです。ゆっくり進んでゆくエロも奥手で愛らしく、人外らしい華奢な身体の線と透明感溢れる表情が素晴らしいです。お狐様BLは数ありますが、250頁かけてしっかりと描かれるこの作品は中でも出色の出来かと思います。最後に明かされる、暦のもとを訪れるまでの三珠のお話も良きでした。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!