このレビューはネタバレを含みます▼
人気モデルの柏原全(アキラ)は､天才と呼ばれる城之崎零と単発ドラマで共演することになります｡ところが最初の顔合わせとなるポスター撮影で､零は脚本と明確なアートディレクションが無いことを理由に撮影せずに帰ってしまいます｡天才ならではの我儘かと思いきや､零は完全憑依型の俳優で､役がないことには自分もなく､動くことができないのでした｡そんな零と子役時代に一度だけ一緒になり圧倒されたアキラは､なんとか零に届きたいと今回のドラマに応募したのでした｡何を演じても自分にしかならないアキラと憑依型天才の零とが芝居を作るために恋をしようとし､その恋が本物になってゆきます｡『君は一万光年のひかり』大学で映画サークルと称して映画を観たり駄弁ったりしているのは､誰にでも手を出す久世､久世と付き合っている星､久世とは中学からの友人で星のことが好きな鐘ヶ江､そして程よい距離感で3人とつるむ藤島の4人です｡すぐそばにいるのに手を出せない､大切だからせめてそばにいたい､真っ直ぐでちょっと切ない3人の想いが絡み合います｡もう子供じゃないけれど大人でもない､そんな年頃ならではの痛みを含んだアオハルでした｡
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