アイ、セイ【単行本版】
」のレビュー

アイ、セイ【単行本版】

朝田ねむい

短編集だけど気軽に読めない

ネタバレ
2025年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 4作品入ってます。
表題作いつ出てくるのかな~と思ったら最後!
最初のお話は、主人公の愛と性の葛藤がよく描かれていて、朝田先生のお得意の不穏な空気と読めない展開にゾクゾク。
2作目はこちらも朝田先生ならではのバドエン超短いけど最終頁まで絶望を引っ張って頂いた。
3作目は息子を想う父が可愛らしく、息子は自分とは違うと分かって安堵する父もまた愛おしい。ヘタレお父さんは生涯恋愛は上手くいかなかったけれど、良いお父さんであり、良い夫だった。というのがほっこりして良かった。
4作目表題作なのに1話!でも濃厚!愛と性の価値観の相違に気づき泣くセイの辛さが凄く伝わった。没入感たるや!キラキラ輝くアイが印象的で眩しくて、影るセイを応援したくなる。アイに恋人ができてEDになるセイとか見たくないです。さすが朝田先生です。その先の悟りで納得いく答えを出すのでしょうが、先生の描くさきがみたいです。
素晴らしい短編集でした。
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