便利屋アズマは星を数えない
」のレビュー

便利屋アズマは星を数えない

一樹らい

コミュ強アズマと自己否定の強い柊月

ネタバレ
2025年4月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大学1年の柊月のぞみが3年の東洸からラブレターを渡されます。ゲイの柊月はドキッとするのですが、アズマは大学内の便利屋で依頼された手紙を渡しに来ただけでした。人の役に立ちたい、笑顔にしたいというアズマは、柊月がゲイと知っても一向に距離感が変わらず、柊月はアズマに興味を覚えます。合コンのメンバー募集に二人で応えたり、柊月がアズマにラーメン屋の行列に並んで欲しいと依頼したり、二人の関係が次第に深まってゆきます。中3でゲイを自覚し、初恋の相手に気持ち悪いと言われた柊月は、ゲイであることの後ろめたさが強く、そこに付け込んだのが高校時代の柊月の先輩•西郷でした。西郷の暴力的な支配から逃れて離れた大学に進学した柊月でしたが、やがて柊月に執着する西郷が二人の前に現れます。アズマの友人•気の良いすぐるくんや脚の悪いかすみちゃんとの出会いや、熱に倒れた柊月をアズマが介抱し、柊月のアズマへの「好き」が溢れ出すシーンは素晴らしいです。ただ、執拗に柊月を追い回した西郷が、あっさり反省して去って行くのには違和感を感じました。クズにはクズの花道を用意してあげて欲しかったです。250頁かけてやっと気持ちの通じ合った二人、チューもエロも次巻以降のお楽しみです。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!