俺と隊長とアンラッキースケベの呪い
」のレビュー

俺と隊長とアンラッキースケベの呪い

丸井まー/おさらい

直感で選んで間違いなしの新感覚BL

ネタバレ
2025年4月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルからして面白そうと思いましたが、裏切られる事なく面白かったです。始まって早々に呪いにかかるジョルジュ。呪いの詳細を聞いて、私も一瞬ジョルジュと同じように「それって寧ろオイシイ呪いじゃない?」と、思ってしまいました。それが都合のいい勘違いだと分かり始めた所から、先の展開に期待するあまりニヤニヤしてしまいました。

そこからは楽しく読み進めていましたが、レビューを書く為に冷静に分析してみると、かなり新感覚なBLだと思いました。今までにない展開というか、微妙にありがちなジャンル分けに当てはまらないんです。設定ではなくて展開が、です。1巻でそれ(BL)っぽく結婚だの家族だのという話にはなるし、お互い悪い印象はない、体だけの関係でもない、いい感じの間柄であるのに…どうしてかくっつくわけでもないのです。

2巻で当て馬っぽいキャラが登場したかと思えば、驚きの退場劇を見せられて呆気に取られたり、ジョルジュの母のぶっ飛び発言に笑わせてもらったり、ドタバタ感が楽しかったです。2巻の半分くらいまできて(正直やっとという思い)勢いと流れでお互いの気持ちに気づきます。

そこからはテンポ良く進み二人の仲も深まって、感動のシーンもありました。「死は終わりでも永遠の別れでもない」とか、二人の瞳の色を「昼の空と夜の空」に例えて「正反対のようで深く繋がっている」とかの言葉にジーンときました。

元はノンケ同士、くっ付くまでに長く色々ありましたが、暗く沈むような事がなく常に明るく楽しい事ばかりで、かと言って軽過ぎず、夫婦(夫)・家族の温かさに包まれる優しいお話でした。
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