ダイヤモンドの功罪
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ダイヤモンドの功罪

平井大橋

空気を読む主人公が不憫で...

2025年4月25日
試合中心の野球漫画では無いので、女性にも読みやすいかと思います。
 何でも同年代の子達より出来てしまう主人公。しかもちょっと出来るとかでは無く天才的に出来てしまう。それが原因で、習い事をすると他の子達に嫉妬されてしまって居場所が無くなり、色々な習い事を転々とする...。やっとみつけた居場所は弱小の野球チーム。楽しく野球をやっていたいだけなのに、そこでもやっぱり監督に目をつけられてより上を目指すように言われてしまう。
 優しいから、空気を読んでわざと手を抜いたりしてしまう主人公。そうだよね、まだこの子小学生だもん。そういう事思ってしまったりするよね。凄い才能を持ってるから、高校生の話かなと勘違いしてしまいそうになるけど。
 子を持つ母親としてこの漫画を読むと、出来るのに出来ないふりをしてしまったり、空気を読む主人公が不憫で仕方なくなります。背も高いし、何をやっても天才的だけど、中身はやっぱり子どもなんですよ、この子。みんなと楽しく遊びたいだけなんだと思うんですよね。
 スカッとする野球漫画!!では無く、全体的にどんよりとした、主人公が色々葛藤する漫画です。この子が心から楽しくスポーツ出来る日が来ればいいなと思いながら読んでます。
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