ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~ 連載版
尾羊英/中村颯希/ゆき哉
このレビューはネタバレを含みます▼
第一幕まで拝読済みです。愛され雛女と嫌われ雛女の入れ替わりの物語。
まずとっても美麗な絵柄に惹かれ、玲琳の強くて前向きな精神力にも好感を持ち、飽きずに読み進めることができました。
幼い頃から身体が弱かった玲琳。慧月と入れ替わったことを嘆くどころかむしろ真逆、以前の自分では到底できなかったことに次々挑戦していく姿がパワフル。
中でも胡旋舞のシーンは圧巻で、どうしても実際の舞を見てみたくなり、動画サイトで検索をかけてしまったほどです(実際の胡旋舞、めちゃくちゃ美しかった)。
そして慧月。当初はいつも眉間に皺を寄せ、憎たらしい表情をしていました。ですが中身が玲琳になった途端、当たり前ですが穏やかな表情に変わり、周りが驚くほど愛らしく見えるように。
容姿は変わっていないのだから、本来の彼女はとても可愛らしい女の子なんですね。ふてくされた表情で大損をしていたわけです。彼女の過去を考えると仕方のないことなのかも知れませんが…。
当初は玲琳に成り代わった慧月が憎たらしくてたまりませんでしたが、物語が進むにつれて不憫にも思うように。
そそのかされたとは言え、とんでもないことをやらかした彼女。厳しい展開が待っているのではとハラハラしたけれど、それは杞憂でしたね。二人の雛女が友情で結ばれていったことに感無量です。
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