岡本倫短編集 Flip Flap 新装版
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岡本倫短編集 Flip Flap 新装版

岡本倫

話のたたみ方が趣味に合わなかった

ネタバレ
2025年4月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 314ページ。8作入り短編集。
勢いはあるものの、作者さんとは趣味が合わない感じでした。
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・『きみとこうかん』
超能力を持った少女の話。悪くはない……んですが、あとがきで著者本人が「訳のわからないシチュエーション」と認識しつつそのまま描いてしまったその姿勢が苦手です。
・『アルマージュ』
女優を目指すスタントマン女性。ホテル火災での救出劇。なんか無茶苦茶ながらも痛快さのあるアクションでした。けど主人公が妙に口が悪いのと、オチが趣味じゃない。
・『レジストラ』
昭和が舞台だけどあまり昭和っぽさは感じない。記憶操作能力者が活躍する、戦後の秘密文書をめぐる事件。能力者の過去が全くわからないので物足りない。
・『カリエラ』
まだ本気出してないだけ、そんな感じの痛々しさがある「仕事をテーマにした増刊」用の読切。
・『メモリア』
夢見る女の子の純情はかわいかった。全体的には良い話。でもまあ、裸で「恥ずかしくない」は無理がありすぎだし、ラストのセリフが私の逆鱗に触れた。あれを女子に言う男は私の地雷。
・『MOL』
人形好き男子と、研究所から逃げ出してきた人形サイズ女子の恋物語。研究所は話に絡まなかった。
・『デジトポリス』
暗い過去持ちな爆弾処理人女子の話。〆は命の大切さを説く良い話方面なんですけど「部長、その話もっと早くにしてやれよ!」ってなっちゃってあかんかったです。
・『エルフェンリート』
天才ピアニスト少年とそれを追いかけてバイオリニストになった少女。勢いはある。
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長編作品を途中まで読んだことがあり、最後まで読もうかどうかの判断のためにこちらを購入。
いい意味での「異様さ」を長編作品では感じたために気になっていたのですが、思ったよりも話のたたみ方が自分の好みではありませんでした。
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