このレビューはネタバレを含みます▼
出だしから前二作とは全然違う設定と世界観に、シリーズものでも別の時間軸でやるのかしら?と思いながら読みました。すぐに泰英も那須も出てきたので続きものだと安心しましたが…ウサギの次?に亀とか鳥とか何がどうなるのかワクワクしました。
にしても…相変わらず「泰英は誰彼構わず誘惑し、那須は変態」と思い込んだままのウサギ族には(設定とはいえ)感心しました。悪い人達じゃあないんですよね…納得はしてなくても理解を示すソフトな面はあるんです。だけど根っこの考え方はどこまでも自分(ウサギ族)基準で決して曲げないかなりの頑固者だと思いました。
それもこれも泰英と那須相手なら異世界人ということで、まぁ納得もできます。でも九里に関してはウサギの王国と同じ世界感ですから…さすがに聞かなきゃいけないのでは?と思うのですが、やっぱり聞かないんですよ。九里がどれだけ真実を語ろうが、決して神認定を止めないんですよね。
相変わらずの笑いと真面目な恋愛話を織り交ぜながらストーリーは進み、もう慣れたはずの何度目かの鼻血シーンで「タラバガニ」が出てきた時は吹きました。葱のシーンもなんでやねんと言いながら笑ってしまいましたし、お茶を飲みながら読んでいて本気で危ないシーンもありました。それくらい面白かったです。