このレビューはネタバレを含みます▼
異世界とオメガバースってとても相性がいいと思うのです。楽しくて、後宮ものや貴族ものなどを読み漁っています。
本作は、婚約破棄(当然むかつく令嬢付き)・獣人の子供(鳴き声可愛い)・事件の謎を解明(経理マン大活躍)・ザマァ・執着愛、と全方位に抜かりなく面白いです。
そして挿絵がもう素晴らしいです。作品の世界観を完璧に表現しています。読んでて、ここ挿絵欲しいな…と思いながらペラリとめくるとドンピシャのタイミングで挿絵が現れます。美麗なアルファ義兄の厚い胸板、華奢なオメガ主人公、大きな襟にクラバットタイ、もふもふ獣人、咲き誇る薔薇。最高です。
そしてアルファ義兄が、主人公に対して最初は憎々しげだったのがだんだん変化していくその様子が、クスッと笑えたり超絶頼り甲斐があったりしてナイススパダリです。色々なタイミングでの「愚弟め!」のセリフ、その時によって意味合いが違ってて、楽しい〜。
エチもオメガバらしく、そんなつもりなかったのにパターンと両思いパターンとありまして、大満足。
切な〜い、とか不憫〜とかは無いですが、ぐいぐい読ませてくる面白さでした。