美しい彼
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美しい彼

凪良ゆう/北野仁

びびり図体でかいくせに

ネタバレ
2025年5月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 清居の自然とこぼれ落ちた笑顔ってこんなに可愛くて美しくて、守りたくなるものだったのか…レビュータイトルは4巻の1番好きなコマです。みんな見てね。いや…こんなふうに清居のことを好きになってしまうと、誰しもがヒラのように謎の呪文を呟いて、彼を崇め奉る言葉しか紡げなくなってしまうようです。清居中毒でもあるし、ヒラ症候群でもある。わたしの胸の中は大変忙しい。特に4巻はみんなが待ち望んでいた清居視点があるので、悶えること間違いなし。人によってはいじめのシーンとかもあるし、スクールカーストとかのトラウマからこれ読めない人もいるんだろうな〜と思うのですが、3巻の後半から高校卒業して大学生編が始まるのでそこまで我慢するとしんどいシーンが減ります。代わりにままならない清居の恋心に胸打たれ、ヒラへの攻撃性がやや高まります。いや…原作読んでても思ったんだけど、ネガティブな俺様攻略むずかしい〜!!!駅のホームで電車待ちしてる時、電話掛け間違えたフリをする清居の健気さは、ヒラじゃなければ、ぜっっったいに引き出すことのできなかった部分でしょう。心の中ではどうやって打ち上げでヒラのこといぢめてやろう?とかわくわくしてるのに、あっさりと振られて。あいつの事は忘れよう、なかったことにする。もう気にしないって何回も何回も言い聞かせるようにしてるのとか、完全に恋する乙女ですよね???そんな可愛らしいもんじゃありませんけど…ヒラのお母さんに会った時、これからもよろしくね、されて、自分はヒラをパシリにしていたのだ。なにもよろしくお願いされるいわれはないのだ。のシーンとか、ちゃんと自分の悪いとこも自覚あるしね。清居もヒラも両方難しいカプ。強くてカッコいい攻め、優しくて壊れそうに繊細な受け、とかわかりやすいBLではありません。だが、それがいい!なんとも不思議な組み合わせ。人って自分に優しくしてくれた人を好きになるってわけでもないんだよね。キモくてウザい彼氏を好きになったりもするし。憎らしく、悩ましい、そして儘ならない…凪良ゆう先生の小説をそのまま漫画にしてくれたような素晴らしいコミカライズです!個人的には笑った清居ってどうしても想像が上手くできなくて、漫画で見れて良かったです。ありがとうございました。続刊も楽しみにしております。
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