波うららかに、めおと日和
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波うららかに、めおと日和

西香はち

今だからこそ読むべき作品

ネタバレ
2025年5月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 戦後80年となる今だからこそ、読むべき作品だと思う。
昭和11年が舞台で、最新話は昭和12年に突入していて、戦争の足音が聞こえる不穏さが漂う中、主人公のお2人のお互いを思いやる優しい世界にキュンとするのと同時に、平和の重みを感じさせられる。この先に戦争という未来があるのを知っているからかもしれないけれど、当たり前の日常の尊さ、何気ない夫婦のやり取りだったり心の通い合いが、いかに奇跡のような時間なのかを思い知らされる。
それにしても、なつ美ちゃんも瀧昌さまもとてもピュアで純粋で、読んでいて心洗われるような作品。最初無表情で無口だった瀧昌さまが、なつ美ちゃんと過ごすうちに徐々に表情が豊かになったり、口下手ながら一生懸命想いを伝えようとしているのが愛おしい!登場人物も嫌な人が1人もいない。ドラマ化されて、よりこの作品の尊さを感じているところ。
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