バーバリアンエンゼル ~両性具有、褐色民族婚姻譚~【コミックス版】
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バーバリアンエンゼル ~両性具有、褐色民族婚姻譚~【コミックス版】

メイドキメラ

抜群のセンスを感じる

ネタバレ
2025年5月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 同人誌でメイドキメラ先生を知ってから密かにファンでしたので、商業コミックスが出たと知って即買いしました!

未開とまでは行かないけど、文明から距離を置いて暮らす部族に住む両性具有の青年ヒヨスと、部族(というか両性具有の存在)を取材しに来たフリー記者アルがメイン。
ヒヨスと一夜を共にした事で、結婚する事になっちゃったアル。
最初は逃げ出そうとするものの、ヒヨスの一途さや健気さに次第に絆され、ヒヨスを真剣に愛するようになっていくんですよね。
近代文明化されていない部族の集落で生きていくって、生半可な覚悟じゃ無理だと思うし、それが出来てしまうのはフィクションゆえなんでしょうけど、ロマンはありますよね・・・。

ヒヨスは両性具有(いわゆるフタナリ)である自分にコンプレックスがあって、「みんなと違う」事への寂しさを抱えている。
それでも他人に優しく思いやりを持てるヒヨスに胸を打たれます。

あとヒヨスはね、もう単純に可愛くて可愛くて!
美人なんだけどピュアッピュアで、めちゃくちゃ可愛いのです。
本当はアルと結ばれたいのに、アルにも文明社会での生活や仕事があることも理解していて、手放してあげる覚悟も持ってるんです・・・なんて健気なんだろう・・・。

全体的にストーリーが良かったのはもちろんですが、それに加えてメイドキメラ先生の美しすぎる絵が・・・もう本当に最高でした!
確かなデッサン力と、透明感のある目の表情。
背景や小物一つ取っても、こだわりが感じられて美しい。
抜群の作画センスです。

ストーリーも絵も、とにかくオススメの一冊です!
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