恋とは不思議なものだから
」のレビュー

恋とは不思議なものだから

木下けい子

DKが恋に落ちるまさにその時を描く短編

ネタバレ
2025年5月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 変人で有名な小野寺に、駅で音漏れを注意された主人公は、それからやたらと小野寺を意識するようになります。噂によるとすごく頭が良くて宇宙人と交信していてゲイだという同じ高2の小野寺は、次に駅で会った時にも音漏れしていると言ってきます。耳腔の形に問題があるからかもしれないから耳の穴を見せろと迫られて、主人公は乙女のように恥じらい、ときめき、緊張するのでした。ごく普通の高校生がちょっとしたきっかけで恋に落ちる、その瞬間が上手く切り取られた30頁の短編です。アンソロジー『君恋〈学生編〉1』に収録の同タイトル人と同じ作品です。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!