あどけない熱
」のレビュー

あどけない熱

久我有加/樹要

孤独に生きる受け・一途な攻め(読み放題)

ネタバレ
2025年5月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 孤独に生きている不遇な受けが大好きです。不憫受けの中の重要なカテゴリとして「ぽつねん受け」と名付けています(勝手に)。

ぽつねん受けが攻めと出会って幸せになるお話が好きです。本作もまさにそれです。ストーリーは大きく2部構成、前半が2人の出会い、後半が10年後です。15歳だった攻めが一途に受けを想いながら25歳になります。良い…!

と、こういう展開のお話は他でいくつか読んだことがない訳でもないのですが、後半が予想した展開と違って、いい意味で裏切られました。切な〜い!攻めが切ないやつやこれ!不憫攻め。
と言うわけで、後半の切ないターンがとても良かったです。

ところで、受けが「カイネ」という美しくミステリアスな名前で、前半はずっとカイネ表記なのですが、後半漢字が明らかになり漢字表記になります…これが某ミュージシャンと同じ漢字で、どうしても読んでてそっちの読み方をしてしまう。「エノ…ちゃうちゃうカイネやカイネ」という脳内訂正作業。トホホ。

作者様の他作品と比べると、やや暗いトーンのお話なのかな?私はこの暗さが好きでした。
作者の久我有加先生は先月ご病気で逝去されました。
ご冥福をお祈りします。
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