こんな人生は絶対嫌だ
」のレビュー

こんな人生は絶対嫌だ

丸山ゴンザレス/船木涼介

人生の落とし穴

ネタバレ
2025年5月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻から最新巻まで見てきましたが、自分の性癖で人生が狂ったホームレス、詐欺加担してたけど仲間に売られたアイドルの卵、見栄を張る事にしか頭にない人妻、盗みを働きまくった2人の配達員などなど...堕ちていく様は人それぞれだけど、共通するものは只一つ...心の弱さ。どの主人公もほぼ自業自得と言って良いほどに堕ちてしまったが、どれも誰もが実際に自分の身に起きるかも知れない出来事なので、見ていて涙が出そうになる。様々な主人公及び登場人物の中で一番印象的なのは「地味娘と美人局」に登場する紗希達である。たまたま学校の体育館裏を通ったら、不良達がタバコを吸っているところに出くわしてしまった紗希。不良の真哉に共犯になってとタバコを吸わされるのが終わりの始まりとなり、そこから真哉達とつるむようになって最終的には援交狩りに加担させられる。最初は上手くいっていたけど、ある日想定外な奴に当たって援交狩りは失敗...何故か紗希の身元だけバレて、今まで金を巻き上げてきた男達から紗希だけ良いようにオモチャにされて、友バレ・親バレ・妊娠・性病感染・性病による流産と散々な目に遭い、紗希だけ社会的に制裁を受ける...彼女だけ理不尽な目に遭うのは少々頂けないかなぁと思う。そもそも紗希の両親も悪い。父親は家庭をほったらかしにして毎日のように風俗通いをし、母親はやさぐれてその事について延々と愚痴をこぼす...年頃の娘が自分の父親の風俗通いの話をしつこく聞かされるほど苦痛な事はないと思う...この母親も色々とおかしい。何よりも元凶となった真哉達4人の不良には何のお咎めも無いのは不公平だ。公園のトイレで流産をしてから一年後、現場となった公園で花を手向けて手を合わせる紗希一家が最後に出てきた。その一年の間で真哉達にも何かあった可能性もあるが...最終話か番外編でも良いので、真哉達4人にも罰が下っていることを期待する。
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