『行方不明。』【単行本版】
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『行方不明。』【単行本版】

kanipan

逃避行の行く先は…

ネタバレ
2025年5月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 好きな人の為に◯人を犯し始まった亮と楓の逃避行。
今回犯してしまったのは楓ですが、8年前には亮が、やはり楓を守る為に楓の父を◯めています。
車で逃げながらも楓は自首のタイミングを考える普通(?)の感覚を持ち合わせているけど、亮は「これでふたりとも◯人犯だ♡」と笑うヤバい奴です。亮はとにかく楓と離れたくないのです。楓と一緒にいること以外他のことはどうでもいいのです。
罪を犯した人間が警察に追われるのは当然のことですが、それでもそういったハラハラものが苦手で(鬼ごっことかも嫌いだった)ずっと読むの躊躇っていた作品でした。それがあら吃驚、警察がそこまで!とかすんででかわし逃げ!とかそういうシーンは全く無く、ヒリヒリの逃避行というよりエロエロ逃避行でしたわ。何じゃ亮と楓のこの濃ゆいセ、、の連続は。そうかこの作品はこんな感じで楽しんでいいのね。それならそうさせてもらいましょう。
そう切り替えましたので、読む前や序盤は考えられなかったあれよあれよと言う間のあっさりハピエンを清々しい気持ちで受け入れましたよ。
まあ、、◯人の動機が絶対に許せない!ってものでは無かった…(なんて言っちゃダメなんだろうけど)というのもあるけど。
ただボンタン飴(かな?)のくだり、はにかむ楓の顔と父親に対する拭えない想いをみたときは、いたたまれなくなりましたけどね。
ずっと亮の目に生気が無くて怖かったけど、ラスト出所した楓を迎えに来たときの笑顔はよかったです。待っている間にちゃんと職にもついて安定した生活を送れていたんだなってことが、この顔つきだけで分かって安心した。
ところで亮の罪は深堀りしなくていい、ということでいい?すみませんがそうさせてもらいますね。
相変わらず楓100%の亮に対し、やっと会えたというのに妙に冷静なところがある楓がおもしろい。出会った頃からそんな感じだったけど。
こりゃ亮はまた愛し倒す毎日になるね。ふたりとも頑張れ(?)www
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