「死」を忌避しない温かく平らかな視線





2025年6月6日
13巻まで既読。
あくまでフィクションではありますが、この作者さんが描くものには妙なリアルさがあります。何度も楽しく読む、というものではないのに、なんか吸引力があってつい繰り返して読んじゃう(そしてその度にボロ泣く)。作者さんの持つ、ある種の率直さが、物語を人の心の深い部分までスッと入り込ませる気がします。「物語」としてきれいごとにしすぎず、かと言って残酷すぎない救いも感じさせるやさしさもあり、シンプルな絵柄であるからこそ読者に先入観を与えず読ませることができる……バランスが絶妙。
基本的には、終末医療の現場でのそれぞれの人の様子を1話読切で描いています。それぞれの死に様は同時に生き様であり、全ての人に「がんばったんですね」と言いたくなるような、死に対する平等さを感じます。
患者だけでなく、主人公の恋模様がちょっとずつ進んでいたり、同僚ナースのあれこれがあったり、医療現場の様子が興味深かったり……特に、5巻から8巻にかけての九条さん絡みの話が、実際の事件なども思い起こさせて恐ろしくもフィクションとして良かったです。
先輩ナースの赤根さんが、苦難が多すぎてつらい……けれども、自分の手本としたい芯の強さで憧れます。
〜〜〜〜〜
コロナ禍中の医療現場も描かれており、本当に本当に医療関係の方々はお疲れ様でした……と。
自分がお世話になる時には、できるだけ良い患者でありたいな、と引き締まる思いのする作品です。
……ボケちゃって迷惑かけまくることになったらごめんなさい。
あくまでフィクションではありますが、この作者さんが描くものには妙なリアルさがあります。何度も楽しく読む、というものではないのに、なんか吸引力があってつい繰り返して読んじゃう(そしてその度にボロ泣く)。作者さんの持つ、ある種の率直さが、物語を人の心の深い部分までスッと入り込ませる気がします。「物語」としてきれいごとにしすぎず、かと言って残酷すぎない救いも感じさせるやさしさもあり、シンプルな絵柄であるからこそ読者に先入観を与えず読ませることができる……バランスが絶妙。
基本的には、終末医療の現場でのそれぞれの人の様子を1話読切で描いています。それぞれの死に様は同時に生き様であり、全ての人に「がんばったんですね」と言いたくなるような、死に対する平等さを感じます。
患者だけでなく、主人公の恋模様がちょっとずつ進んでいたり、同僚ナースのあれこれがあったり、医療現場の様子が興味深かったり……特に、5巻から8巻にかけての九条さん絡みの話が、実際の事件なども思い起こさせて恐ろしくもフィクションとして良かったです。
先輩ナースの赤根さんが、苦難が多すぎてつらい……けれども、自分の手本としたい芯の強さで憧れます。
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コロナ禍中の医療現場も描かれており、本当に本当に医療関係の方々はお疲れ様でした……と。
自分がお世話になる時には、できるだけ良い患者でありたいな、と引き締まる思いのする作品です。
……ボケちゃって迷惑かけまくることになったらごめんなさい。

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ぴひこ さん
(女性/-) 総レビュー数:62件
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shikimi さん
(女性/50代) 総レビュー数:441件
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蕗のとう さん
(女性/-) 総レビュー数:1件