宵のきみにキス
」のレビュー

宵のきみにキス

水玉ミズ

本命の幼馴染が当て馬にされてしまう切なさ

ネタバレ
2025年6月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 設定がちょっと面倒くさいですが、肌の者=王族Ω、種の者=王族•貴族α、当ての者=Ωの発情を促す当て馬、定めの者=αでなくてもΩと番える運命のSSRという理解で良いかと思います。王家の後継•肌の者のユイは、18歳になったもののまだ発情は訪れていません。年頃になったユイに早く種の者を迎えさせたい父王は、ユイの乳兄弟で従者の息子•幼馴染のヨリを当ての者に任命します。発情を促す行為をしても決して最後まではしないという決まりの下で、一番近い大事な友達がユイの身体に触れてきます。それはユイの発情を呼び覚ますとともに、ユイのヨリへの想いを改めることになるのでした。幼馴染、身分差、主従、オメガバ亜種と盛り沢山の設定ですが、内容は王道です。ちょっと強気だったり、切なかったり、嬉しかったりのユイの表情がとても多彩で生き生きしています。後半で、神性のある肌の者と触れ合うことで当ての者はその命を削られてゆくことが明かされてハラハラさせられるのも、クライマックスへの良いモチベーションになっていました。
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