紙の舟で眠る【単行本版】
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紙の舟で眠る【単行本版】

八田てき

まるで小説。言葉が私のからだをめぐる。

2025年6月7日
ようやく読めました。1ページ1ページが濃い。見逃すことができないと、私自身が警告を鳴らす。漫画であるはずなのに、小説を読んでいるような不思議な感覚でした。そして、物語では脚本を書いている。幾重にも重なった、先生の技量の素晴らしさに感服です。言葉選びが本当に素敵でした。自分のなかに言葉が溶けていく。事故によって人生を決められたかのような2人の再会。執着。物語がどのように幕を閉じるのか最後まで気が抜けませんでした。途中からは感情が涙になって、私の頬を静かに濡らしました。2人が幸せな日々を過ごし、同じ夢を見ることができていると信じて。私はこちら側の世界から、祈っています。
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