悪役令嬢に転生したはずが、主人公よりも溺愛されてるみたいです
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悪役令嬢に転生したはずが、主人公よりも溺愛されてるみたいです

菜々/九田こすも/茶乃ひなの

敵役の追放劇はいまいち

ネタバレ
2025年6月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 劇中劇ヒロインのサラが逆ハー夢想転生者で悪役。強かな生命力は人間的な魅力の一つだとは思うんですが、サラの場合は強欲の塊。他人を害しても自分の欲望が正しいと信じるキャラ。欲張らなければサラが幸せになる道もあっただろうから、気の毒な感じはあまりしなかったです。リディアがチートで逆ハーのヒロインなので、サラの願望を糾弾するには難しい立場のキャラになってしまって、ざまぁのメリハリが効きにくくなっていたのかな? ざまぁ展開は5巻ほぼ丸々使って証拠集め&裁判でかなり回りくどい印象。サラが挫けなかったことで後味をよくしようという意図なのかもしれませんが、最後まで自分の損得勘定だけで、結局憎まれっ子は世に憚る的な追放劇が、スカっと感の無さに拍車をかけたかも(追放先でもリディアのような被害者が出ないといいけれど……)。サラがヒロインに敵意剥き出しの絵にかいたような嫌なキャラだったので期待したのですが、サラの断罪を経ても中途半端なモヤモヤ感が残ってしまいました。ヒロインの悪役令嬢スタイルと脱悪役スタイル、両方とも可愛かったし、好き。サラも見た目は可愛かったし、ヒロインの婚約者王子のデザインやキャラも好きでした。毒の件でヒロインに救われるエピソードあたりが読んでいて一番楽しかったです。
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