このレビューはネタバレを含みます▼
この作品、攻めであるところの「冷酷な覇王」の変貌っぷりが見所だと把握しました(笑)
ウブなレオナを覇王が誘惑し、レオナが赤面するのを見て「落ちたな(満足気)」というて、同時に落ちてるのは覇王、貴方なんですよ。ここが作中の15%くらいね。覇王が冷徹で策士なのはここまで。ここから後どんどんおかしい感じになります。
覇王は確かにレオナより何枚もうわてなのでレオナの行動くらい意のままに操れるんですが、レオナに無理矢理「好きです」と言わせて喜ぶ覇王、「でもあれは無理矢理言わせたしな…」とくよくよする覇王。覇王しっかりして!
自己肯定感激低だったレオナは覇王を愛してから地に足つきはじめるのに、覇王はレオナを愛してから迷いまくってグルグルしてる対比が良くできている。
レオナの心を疑うたびに、頭真っ白になったり動けなくなったりしてポンコツになるのほんま可笑しいやら微笑ましいやら。そしてついに「レオナに会ってから俺はわけがわからなくなってる」と認めるのです。素直になった覇王可愛いな。
書き下ろしも作者様自ら「デッサンが狂った」とおっしゃられるくらい甘々覇王なので(笑)ほんま冷酷な覇王どこいった。でもタイトル「予期せぬ溺愛」だから間違ってない。
それにしてもレオナが過去に陥れられたやり口はBLならではのよく出来たトラップで、それによって慎重に振る舞うようになったレオナの姿は健気で、とても好みな不憫受けでした。