王都の行き止まりカフェ『隠れ家』 ~うっかり魔法使いになった私の店に筆頭文官様がくつろぎに来ます~
ゆとと/守雨/染平かつ
このレビューはネタバレを含みます▼
異世界転移の話ですが、転移させたのがこちらの世界にいる人間で…っていうところに、まず「おぉ〜!」となって、行った先でのヒロインの成長(主に魔法)と穏やかな生活になんだかほっこりしているうちに、イケメンのヒーロー来たーーー!…ここまでは、まぁ、あるあるなんですが、その先がさらに好みど真ん中でした。ヒーローが猫?しかも特大?この猫が、カワイイ。イケメンでクールな文官だった彼が、ヒロインの家でゴロゴロ喉を鳴らして、クッションにご満悦って、もう最高!です。ヒロインは、王都の路地裏で食堂を営んでいるのですが、多くの作品が「気づいたらご飯作りの内容に重点を置きすぎて、料理レシピ本」と化していくのに対し、この作品では、新しい世界で異世界人であるが故に孤独で人恋しいヒロイン、自分の抱える秘密を隠してひたすら有能な官吏として働くヒーロー(やっぱり孤独)、そして彼らを取り巻く人々が丁寧に描かれています。作品の持つ雰囲気を見事に表現している絵も、ステキです。それにしても、ヒロインのおばあちゃん、ヒーローの出自(彼を子爵家に預けた本当のお父さんって、誰?)、それぞれに秘密がありそうで、早く次を読みたい‼︎
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