このレビューはネタバレを含みます▼
泣けてくるから。
村瀬は、このあとどう生きたのだろうか。
生きられたのか。
過去形で語られるモノローグは、生きているということだろうか。
痛みや傷を平板化して感じないようになっていた淀井。だから、自傷行為があるのだろうな…
目の前で、人が電車に飛び込む。散らばった身体が自分にへばりつく。トラウマは死への憧れを現したが、本人は持て余す。性欲と繋がるのは本能だからか。生と死の直結。
互いは理解ではなく、埋めあいだった。
未成熟な気持ちの拠り所。
希望が見えた先に閉ざされ、生き残った側の痛みが計り知れない。
お母さんも。
淀井が生きていたら、村瀬との幸せはあっただろうか。
テイストとしてらメリバで、「心中するまで〜」に近い気がかするが、村瀬のその後が描かれていないので、同じとも言えない。
BLでも、グロが扱われるものはあるが、リアルに近いのは青年誌だからか。
ジャンルはBL ではないが、ストーリーはBL.
エチはあるが明確ではなく、抜き合いによる慰め。
メリバが地雷の方はご注意ください。
「燃えたい心」もぜひ読んでいただきたい。
闇を描くのが本当にうまい。