聖なる黒夜【上下 合本版】
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聖なる黒夜【上下 合本版】

柴田よしき

ヤクザの世界に抵抗がなければ

ネタバレ
2025年7月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 【がっつりネタバレ】

1つの殺人事件をめぐっていろんな人間模様が展開されながら犯人や動機が明らかになっていく本格ミステリー小説にBLのおまけ付でした
普段BLラノベを愛読するわたしはこんなドロドロした関係ではなくファンタジーの世界のBLが好きなんですけど、感情移入のない推理小説としては抜群におもしろかったです
犯人は最後の方でわかったんですけど、それよりも過程がおもしろかったですね

男と女、男と男の複雑な絡み合いがドロドロとして2時間ドラマでは放送できない内容だけどドラマ化してほしい(笑)
とにかく練の冤罪から始まるこのなんとも言えないストーリーにこの子はめられなかったらいったいどんな優秀な未来があったのかとそればかり考えてしまいました。そしてリアルの冤罪の怖さも思い知りました
あの聖なる夜に助けられたことは良かったのか否か…それにしても命を助けてあそこまで強くした韮崎も複雑な男ですよね
こんな男が近くにいたら絶対嫌ですけど特定の人間にはある種の魅力に溢れているんでしょうね

麻生もこんないい方しちゃだめかもですけどめんどくさい男ですね
一緒に住む彼がいる及川も諦めきれない魅力がいまいちわからない(笑)いい奴だけどそんなにか~とか思っちゃった(すみません)
及川もそこまで好きなら自分が受けてでも貫いてほしかったな
BL的には練とドタバタしながら付かず離れずとか及川がやられちゃう関係で再構築するのが好みですが、純粋に静香のような若くて美人な子に押せ押せで押し切られるのもいいと思う

おまけの人間関係抜きにしても600ページ越えを一気に読ませるおもしろさでした
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