コールドスリープから目覚めたら
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コールドスリープから目覚めたら

海野幸/麻々原絵里依

小説 20年後の再会

2025年7月4日
20年の冷凍睡眠をした真人と、教え子渡良瀬の話、小説。海野幸さんも、麻々原さんも好きで作者買い!イラスト素晴らしかった、大好き!!海野さんの作品は読むの6作目で、「最近の部下は難解です」が一番好きかな。教師の話、こども食堂の話、リーマンの話と、毎回違った世界を深掘りしてくれて興味深かったけど、今回はなんと冷凍睡眠!生、死、そして休!斬新な世界観に圧倒されて引き込まれた。真人のね、親との関わり、教師を目指した理由、歴史が生きる糧になっていた人生、パンデミックからの冷凍睡眠、そして生徒の渡良瀬との関わり、20年後の世界での生活…盛りだくさんで楽しかった!9割はその話でね、これはこれで面白いんだけど、ラブは最後の1割なので、待ちくたびれた〜〜!!とはなりました…。真人の歴史の先生としての豆知識が面白くて、資本主義より前は鬱病がなかったとかね。歴史に名を残す人はやりたいからやったのであって何かの役に立ちたかったわけではない、だからやりたいことをやっとけ、一番エネルギーが出る方向に舵を切れ、など、心を打たれる台詞も多かった。いかに生きるかという、歴史を学んでいると哲学も学ぶことになるんだなーと、学生の頃真剣に授業受けてれば良かったな、と思いました。渡良瀬はイケメン穏やかなスパダリ紳士。優しすぎて物足りなさはある。あと、同窓会に真人も紛れ込むんだけど、あれ誰も気にしないのが気になったなー。
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