恋愛ルビの正しいふりかた【電子限定おまけ付き】
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恋愛ルビの正しいふりかた【電子限定おまけ付き】

おげれつたなか

表題作&「錆びた夜〜」スピンオフ

ネタバレ
2025年7月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作
タイトルかっこいいな、どういう意味かなって興味惹かれました。
感想としては、夏生高校の時からヒロを好きだったのなら、現在のド直球ぶりを当時発揮しなかったのは何故だ。夏生にいじめのつもりはなくても暴言やパシリは充分ひどいと私は思ったし、何よりヒロが「地獄」と思っていたことが全て。
再会後ヒロと気付かず告白し無邪気に懐き、ヒロは復讐のつもりで付き合うことにした時点でオチは見え、これ絶対泣かされるだろうなと思っていたけどその通りでした。夏生とヒロのそれぞれの涙にやられました。まだ若くて不器用だった高校時代、そのせいで傷付け傷付き遠回りしたけどハピエンでよかった。

ほどける怪物
「錆びた夜でも恋は囁く」を読んだ時、メインの弓と真山より圧倒的存在感を放っていた林田(かんちゃん)。
スピンオフをずっと読みたいと思っていました。
なるほどこういう子を当ててきたか。弓は奇特と感じていたけど秀那はまた違ったタイプのコミュ強。に見えるけど、林田に対しては1.5割増しくらいで意識して盛っている感じもする。
弓は変わり果てていく林田を目の当たりにしていて、秀那は一番ひどい時期を超えた後の林田を見ているから比べるのは違うのかもしれないけど、弓では出来なかったことを秀那はやってみせた。感無量としか言えない。

ただ個人的な感想として2作品ともセ、、の比重が大き過ぎる気がしました。
表題作のようにピュアな二人はもう少し軽めが好み。ほどける〜に関しては何かあるたびにセ、、に持ち込むのが短絡的に感じました。セ フレ設定だから仕方ないのかな。でも2人が悩みながらこのままではいけないと離れようとしている時に、その心の葛藤をもっと見たいのに翌日はあっさりHされると涙も乾く。セ、、に頼らなくても心の描写を非常に上手に描ける作家様であると思うので、そこがちょっと好みとズレました。
まあそうは言っても、です。たった1/2冊でどれだけ泣かされたかですよ。
かんちゃんはずっと救われて欲しいと願っていたので、このスピンオフは神です。彼に笑顔を戻してくれた秀那にも感謝感謝です。転職大成功だよかんちゃん。
無事幸せになったのにまだ続きがあるんですよね。幸せなその後は見たいけど、キツかった日々もきっとまた描かれているんですよね…。
でもここまで来たらかんちゃんの全てを知ろうと思います!
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