桃源暗鬼
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桃源暗鬼

漆原侑来

もっと個性があれば……

ネタバレ
2025年7月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 有名どころの作品群に類似していて独創性に欠けます。大事な親(養父)を敵にやられ、実は異端だった主人公が能力に目覚め~の流れは青エク、カグラ、ガチ……既存作品がたくさんあって、もうワンパターンで食傷気味。少年漫画っていうのは、いちいち親父が〇されないと始まらないの? 登場キャラの名前は桃シリーズは判り易くて一周回って愛着出ますけど、それって例えば学校に子どもを通わせている鬼一家には桃正体バレバレで速攻逃げるし、身近な生活圏内で桃苗字を見ればバレバレ。えらい目印を名前に刻んでいるんだなあと思ったり。主要人物の名前の凝り具合も半端ないです。そんな覚えにくい奇天烈な名前を考えるなら、もっと外見デザインに個性を持たせてあげて欲しい。服は同じ。顔面パーツも体格も歯並びに至るまで!似たり寄ったりで区別なし。個別エピソードは、普通に感動するし、「結構いいヤツだったんだな」的な同情も覚えますけど、1人脱落しても、また次に同じ顔のキャラが登場すると、最早「哀しいって何だっけ……」という、おかわり上等になってしまいました。こんな感覚、ヤダ…。余談ですが、色黒桃の口が逐一、弱虫ペダルの荒北に酷似している点が、一番気になっています。幾ら個性が乏しい作品といっても、これが唯一、気に入りません。戦闘シーンはスピード感や迫力がなく、どれも静止画を見ているような気分です。血を流そうが、欠損しようが、されど顔面だけはどれだけ打撃を受けようとも、口腔内の歯並びは、きらーんと保たれてしまう不思議さ。どいつもこいつも、こいつらの歯はダイヤモンドかよって思いました。
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