ベルセルク
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ベルセルク

三浦建太郎

平沢進とベルセルク

2025年7月13日
30巻くらいまでせっせと紙で集めていた、心に残る作品です。
ベルセルクといえば、アニメ映画にもなった3巻〜14巻までの黄金時代編が印象深い。音楽を担当した平沢進とのマッチングがあまりにもぴったんこすぎて、その完成度に驚愕したのはもう何年前のことか…それ以前にも、アニメ版をリアタイで見逃さんと、深夜テレビに張り付いていたあの頃が懐かしい。

ところが15巻を境に、見るからに話の筋が逸脱していき…
現世(目に見える世界)での争いごとがだんだんと幽界(目に見えない神の領域)の話へと移行して、絵柄や内容の重厚感は倍以上に増したものの、作中のグリフィス同様、作者さまの覗き見た深淵がディープ過ぎたのか、思想が崇高過ぎたのか?完全にファンタジー化してから(同時期に『ギガントマキア』というファンタジーものも手がけている)の内容に追いつけなくなったわたしは、完結を待ってから全巻買い揃えることにしたのだけれど……道半ばで逝去され、ほんとうに残念です。

別物になってしまうとはいえ、42巻より三浦先生の意志を継ぐべくバトンを受け取ったスタッフのみなさまのご尽力はものすごく伝わるので、このままラストまで見守りたいと思います。
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