ひっぺがして、こころうらはら 【電子限定特典付き】
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ひっぺがして、こころうらはら 【電子限定特典付き】

幾田むぎ

わたしをキュン死させるおつもりですか

ネタバレ
2025年7月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊作者買い。過去作『ウィークエンドベイビー』のレビューを削除してしまったときは悲しくてどうにかなりそうでしたが(誤りだろうと削除しちゃうともう2度とその作品にレビューを投稿できない修羅な仕様)…
そんな苦い想い出も吹っ飛ぶほどの特大キュンを摂取することができました…!もともと絵柄がドストライクではあるのですが、先生の描く男子はどこか気だるげで表情がとてもよい。

苦労人で陰キャなゲイの猪田(いだ)と、陽キャを演じることに疲れ始めていたバイの萩田(はぎた)。
設定こそよくあるパターンだけれど、大学生の2人とも年相応に詰めが甘く謎に勢いがあり、それゆえ勝手にすれ違うところがまーーかわいい。受け取れる情報量のまだ少ない感じだとか、受け取ったはいいけれどどう処理すればいいかわからずプチ暴走する浅はかさがまさに若さを強調していました。
人を好きになる喜びと苦しみ、気持ちを伝える恐ろしさ…相手を好きになればなるほど拒絶に怯えるどうしようもなさがじっくりとコミカルに描かれている。
お互いに明らかにセフ レなんかでいいわけがなく、どっちつかずの状況が続いている間はものすごく辛そうだけれど…それがあるから結ばれた時の感動も大きいわけで。(扉絵より)陰キャの夢、ピザパーティーができてよかったねw
エチはやや多め。実は初めから気持ちが入っていてかなりgood(タイトルが活きてる)!※気になる修正は業界全体で厳しめになっているようで、新作は白抜きが多い印象…つまり白抜き
猪田のバイト先をはじめ、周りもみんないい人で。萩田が自己都合で八方美人を卒業しても何も態度が変わらない愛すべきモブたち。

気になることは本人と話せば解決するのだろうけれど、それができたらただの友達ですよね……誰とでもできるはずの気軽な接触が唯一できなくなる相手…それが本命。
二、三作発表したらいなくなってしまう先生も多い中、継続して素敵な作品を読めてしあわせ。
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