このレビューはネタバレを含みます▼
物語としてよく中身考えられてて、画としても綺麗なので、楽しめなくはないんだけど
「張り合うことすら叶わない元彼」という恋愛成就に向けた障壁が設定上ほしかったとして、死別(しかもほぼ自死と読者に思わせる描写)って形で舞台から退場させておく必要があったのかな?
恋愛や音楽で成長していく過程だけが描かれている中で、この重い設定が昇華されきれていないから、そう読み取ってしまうのかもしれませんが。恋と成長の物語のダシにされてる気がしてならない。
これがヤクザの抗争で死んじゃったよ〜とかなら普通の読者は完全にファンタジーとして読めると思うんだけど、ある程度リアリティ持って高校生・大学生の群像劇を描こうとしている作品ですよね?
その世代の若者が経験する大切な人の死を持ち出しておいて軽くない…?っていうかそういうので泣かせにくるのは本当に無理…って思ってしまいました。だいぶ穿った見方かも知れないのですが、ごめんなさい。