サハラの黒鷲
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サハラの黒鷲

五月女えむ

愛し合う二人の熱い話

ネタバレ
2025年7月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ とても面白くて、素晴らしい作品!
不穏な始まりで、衝撃が走るシーンもありましたが、それも含めて、敵味方が争い支え合う厳しい地で、互いに激しく求め合う姿が、力強く描かれていて、話に夢中になります。始まりで止めずに、最後まで読まれることをお勧めします。
悪意、愛憎、屈辱、生活苦が渦巻く世界で、安定や平穏と無縁で、常に何かが襲ってくるような不安が漂っているので、逆に、その中で強く惹かれ合うアルキルとロキが、心と身体を激しくぶつけ合い、愛し合う姿が際立って、強く作品に惹きつけられます。
先生の表現力が素晴らしいです。熱を感じる作品で、話の濃さや展開、アルキルとロキの、愛する人の悪夢を払い幸せにしたいという苦悩や焦燥、幸福感等の心情描写や、キャラの強い存在感が印象に残ります。
そして絵がすごく上手くて、血肉の通った肉体表現が巧みで、色香で交渉や商売をする人達のリアリティ、房事の色気が素晴らしく、作品の世界観を見事に表現していると感じます。
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