妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~(分冊版)
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妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~(分冊版)

橘ちなつ

良かった。

ネタバレ
2025年8月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 精神科の閉鎖病棟に入院したことがあります。
この漫画と同じように自分の意志では出ることができず、やはり看護師や医師も冷たく感じました。
医師はほとんど来なくて話せるときも少なかった。
病棟には一日中ずっと叫んでる人もいました。
看護師さんは無視でした。
この漫画は限りなく事実です。
「こんな所にいたらそれこそおかしくなってしまう、退院させてほしい」と私も言いました。
もちろん却下されました。
作者様と違って私は最後まで閉鎖病棟が安心できる場所にはなりませんでした。
いい医師、看護師、仲間との出会いもなかったからです。
私は時間が解決してくれて退院出来ましたが、
二度と戻らない。またあそこに入るくらいなら死にたいです。まぁ、死のうとしたから入れられたわけでものすごい矛盾ですよね…精神の病気は理屈ではないです。
全ての医療従事者が冷たく、当時はなんて酷い所だと思っていましたが、
精神科の患者にまともに付き合ってると看護師も医師も正直身が持たないと思います。いちいち言うこと真に受けてると自分もおかしくなってしまう。だから壁を作り身を守る必要がある。
閉鎖病棟に入る必要があるような患者に対して「寄り添う」は理想論であり絵空事です。
しかし、この漫画のように冷淡でほとんど話にも来なかったあの医師も、
もしかしたら私がおかしかった間、
どうするべきか考えていてくれたのかもしれないと思うと泣けました。
薬の調整はあったからです…
作者様、ありがとうございました。
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