恋するサノバビッチ
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恋するサノバビッチ

ためこう

"生きてる"ビ○チと童貞君のエンカウント

ネタバレ
2025年8月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ このビ○チ、アホ系でもメンヘラ系でもなく、頭の回転が早い生命力の強い生き物である。対する童貞君は世の全てを恨んでる系ではなく、ちょっと傷ついてるピュアな善性の塊である。この2人の価値観のぶつかりが物語を動かす。
「好きな人以外とはしません」過激派の童貞君からすれば、本作ビ○チは言語道断ビ○チ。しかし、BL読み慣れてる読者からすれば、そこまでビ○チか…?と笑

ベッドシーン乱発もレ○プまがいもなくビ○チを表現する、作者ならではの"ビ○チ"が好き。
グロさがなく上品(?)に描かれてる。
 ビ○チにとって名前を聞かれるってことは、ヤると同義すなわち営業。自己紹介ではない。なので連絡先を渡す。えっちスイッチが入れば、小説の語りのように当然流暢に自分の癖を語り出すビ○チ。このシーン、パンツに手を入れる音までの流れがほんとエロい。ビ○チの名シーンで作中一お気に入り。パンツの柄パイナップルやチェリーのフルーツ柄なのも点数高い。
 そして、ヤクザ襲来&美人局がバレる問題のシーン。ビ○チに好意を抱いてる童貞君の前でのヤクザとエッチ。久々セ○クスで気持ちよさに負け、耳元で囁く、ホテル行こ。
((お前のせいでこの状況なんだが何を言ってんだ、このクソビ○チ!))絶対に童貞君に聞かれてはいけない。
童貞君、たまらずお金を用意する発言、しかし、ヤクザはビ○チと最後までする。

なんだかんだで、出会った場所であの時と同じ、"死にかけ"な童貞と"死んだふり"のビ○チの再会。変わったのは、2人の気持ち。ビ○チからの営業が童貞君からのプロポーズに。冒頭からここに繋げるのに感慨深さを感じる。

抱かれる側のビ○チが男女にならず、男らしくビ○チであり、あくまで身体を売ることに抵抗がなく、気持ちいいのが好きなだけ。ブレない。
手繋ぎペアルックGPS、全部に付き合えるのは、どんな要望にも答えてきた百戦錬磨なビ○チだからこそだよ、童貞君。経験からくる優しさ、未経験からくる優しさ。そして、童貞君は恋愛経験がないからこそ言えた言葉がたくさんあった。

童貞君の名シーン
「ぼくのこと ちょっとすきでしょ。」

あくまで1人の人間の一面として、ビ○チや童貞という属性を描いてる力量に、キャラが"生きてる"ってこういうことかと、感動。
キャラ、ストーリーなどが高水準でエンタメしてる漫画で面白い。名作。購入して良かった!
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