羊の皮を着たケモノ
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羊の皮を着たケモノ

九號

予想を覆す展開です!(2巻3巻追記あり)

ネタバレ
2025年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 良い意味で予想を裏切られました。

序盤を読んでいる最中、私の頭の中では「これってBLだよな?ということは今後の展開は…」と、いろいろ想像していたのですが、見事に想像の斜め上をいかれました(笑)

いわゆる王道BLとは一線を画した作品ですが、BLとしての満足度も高いです。
ぜひ事前情報なしで読んでいただきたい作品です。

(2〜3巻追記)
1巻では予想を覆す展開で楽しませてくれましたが、2巻以降はクライムサスペンス要素も加わって息もつかせぬ怒涛の展開をみせます。

驚くのが、1巻の段階で続編は決まっていなかったということなのに、2巻では1巻で描かれた人物や出来事が伏線となっており、3巻においては辰巳の出生の秘密で「え!?そことそこが繋がるの!?」と、まさに驚愕の神展開が待ち受けております。

そして、1巻ではハッピーエンドだった辰巳と大地の関係性も新たなフェーズに進み、気が気じゃないんです!

2人は一見ラブラブな生活を送っていますが、辰巳は大地が離れていくのではという「見捨てられ不安」を抱え、大地は家族を裏切っている罪悪感に苛まれます。

それでも強く求め合う二人でしたが、過去から復讐されるような出来事が辰巳に起こり、辰巳は大地を守る為ある計画に加担することに。

再び大地に嘘をついたり、今までの努力が台無しになったとしても、辰巳は大地を守る為ならすべて犠牲にしてもいいと思う…それは紛うことなき「無償の愛」な訳ですが、辰巳自身はそれに気付いていない。

甘い言葉で大地の心を、強い快楽で大地の体を、繫ぎとめようとしている自分に嫌悪感を抱きます。
そして大地も、いつか辰巳が離れていってしまうのでは…という不安を強くしていきます。

そんな先の見えない2人の関係性の裏で、辰巳はさらに窮地に追い込まれていく。
そして辰巳が大きな決意をしたところで、3巻は終わります。

かなりヒリヒリした展開ですが、あとがきでハッピーエンドと明記して下さっているのが、心の支えです。

途中「一緒にいることでいい方向に行く依存だってある」というセリフがあり、2巻途中まではまさにそうだったと思います。

しかし、辰巳は大地の「本物の愛」に触れることで、大地への執着と独占欲を膨れ上がらせ「それを失う怖さ」を知ってしまう。

辰巳が今後愛情表現として大地を抱ける日が来るのか、楽しみに待ちたいです。
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