悪女の手帳~私を殺した皆さまに、最高の結末を~【電子限定SS付き】
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悪女の手帳~私を殺した皆さまに、最高の結末を~【電子限定SS付き】

マチバリ/中條由良

モヤッと→じわっと→スカッと

ネタバレ
2025年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「復讐」を主としたお話なので、そこに愛だの恋だのの要素を楽しみたい方には向かないと思います。
しかし!
私は楽しく読めました!
タイトルが「悪女の手帳」というように、「手帳」がポイントとなっています。(「手帳」というと有名な「黒○の手帳」を思い出すのは、世代か…)
ヒロインは、一度目は善良すぎて、冤罪かけられちゃうんだけど、二度目は緻密な計略でもって、やり返していきます。そこに重要な役割なのが「手帳」。
協力者が、また、陰からのナイスフォローといった感じで、いい味出してます。
一度目と二度目で、ヒロインの見た目の印象を変えたのも、緩急ついててわかりやすかったです。一度目なのか現在なのか…が、すぐわかる。
こういう文章力は、さすがです。

内容は、復讐がじわじわと成される感じですが、最後急転直下、「えっ!?そうきたか!」という幕引きで、ある意味納得。
そして、なぜヒロインが二度目の人生を始められたのか…にも「なるほど」(ToT)と、なりました。

推理小説のようで、最後まで気が抜けず、途中もきちんと読まないと、復讐の「じわじわ感」が感じ取れないなあと、あらためて思います。
最初の方は、モヤるんですが、読み進めていくと手が止まらなくなり、最後まで読んで、読者も達成感が得られます。
いい意味で、ハメられました。
作者さま、ありがとうございます。
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