ダイヤモンドの功罪
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ダイヤモンドの功罪

平井大橋

天才の苦悩

ネタバレ
2025年8月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 書店で出会った本作品
スポーツ物が大好きな私は気になって仕方がなく、シーモア様で2冊無料になっていると知りすぐさま読了!
読了後これは「スポーツ物じゃない!!」といい意味で衝撃を受けました…

主人公はその才能故に人を狂わせていました
どのスポーツをやっても並以上、いえ俊英の才能を発揮しコーチ達を狂わせ、これまで何年も練習してきた他の選手達を絶望させ、と主人公自体が人を狂わせる痲薬のような存在だったのです…
主人公の願いは切実で純粋
ですがそれは周りからしたら「天才の傲慢」
これこそ天才の苦悩なんだろうな…、と幼いながらたくさんの葛藤を抱いてきた主人公に涙が止まりませんでした、
そんな主人公に「野球」という希望の存在が見えてきて、そのシーンに私は親のような気持ちでよかったよかった…😭😭とじんわり
ですが野球というひとすじの光さえも主人公の痲薬的才能によって影りが出てくるのです、

この作品はスポーツ物ではない、と感じました
もちろんそれは悪い意味ではなく、「天才」という名のもとに生まれた彼の苦悩や人生を色濃く描いた作品でひとつの人生譚といってもいいのではないかと思ったからです

割と軽い気持ちで読み始めた私ですが、主人公の切実な想いをびしばしと感じる内に自然と涙が出てきて「これは神作だ………」と衝撃を受けました…

絵は拙い印象を受けましたが、味があり個人的には大好きな絵柄です!!
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