アオハル・ワンスモア【単行本版】
」のレビュー

アオハル・ワンスモア【単行本版】

宮田トヲル

取り戻した青春の先にあるもの

ネタバレ
2025年8月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 高校時代に置いてきてしまった互いへの想いが、社会人となり再会したことで、再び走り出すーー

青春時代を共に過ごし、じゃれ合うようなキスを交わしながらも、恋には発展しなかった隼人と律。

隼人は高校卒業後に、律への想いが「恋」であったことを自覚しますが、その時には、もう律とは交流がなくなってしまっていました。

しかし、社会人となって取引相手として律と再会した隼人は、高校時代の続きをするべく一緒に「アオハル」しようと提案します。

初恋の相手と再会し、当時叶えられなかった想いを叶えようとするーー
一見よくありがちな王道BLのように思えますが、王道ばかりではない独自の魅力も溢れています。

その最大の魅力は、社会人でありながら、隼人も律も高校生の頃のようにピュアであることでしょうか。

大人になったからといって急速に二人の恋が発展することはなく、デートを重ねながらまるで本物の「アオハル」のように、キュンキュンとした甘い恋心をゆっくり育んでいきます。

そして、取り戻した青春の先で二人が得たものは、いったい何なのかーー

純粋でひたむきな二人の想いを全力で応援したくなる、心が洗われるような作品なので、大人の汚い世界に疲れたら、このピュアな世界に癒されること間違いありません!
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!