このレビューはネタバレを含みます▼
学生運動の頃より後の時代が舞台ですね。
天方さんのエピソードは父の話を思い出しました。
懐かしくなったので少し語らせてください。
父は学生運動盛んな頃に大学生でしたが、運動には関わらず飄々としたタイプだったそうです。
ある日大学に行くと運動家の学生が警察に殴る蹴るをされていたのを見かねた父は『やりすぎやろが!』と止めに入ったところ、警察に『お前も仲間か!』と掴みかかられそうになったそうです。
そうしたらその学生が『そいつは関係ないやろが!』と父が関わっていないと主張してくれ大事には至らなかったというエピソードです。
内ゲバと警察との違いはありますが、もしものことがあったら私は産まれず、こうしてBLを嗜むこともなかったのかもしれないと思うと感慨深く思いました。
今はもう亡くなった父のエピソードを懐かしく思い出すきっかけにもなった漫画でした。
作品は肉感的で色気があり、また方言も作品の雰囲気を盛り上げていてとても良かったです。
この作品で初めて吾瀬先生を知ることができ、他の作品にもとても興味があるので早速購入して読んでみようと思います。