つむぎくんのさきっぽ 完全版
」のレビュー

つむぎくんのさきっぽ 完全版

暮田マキネ

敗者復活作ですって!!??

ネタバレ
2025年8月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 雑談時々解説読んで驚きました。
これを没にした他社さん今頃地団駄踏んでやしませんか!?
でも実は私この他社さんを嘲笑うわけにはいかないのです。だって私もタイトルと試し読みで長いこと、や、やめとくか…となっていたからです。大好きなマキネ先生なのに。アブナカッタ‐
ただ今読了直後。泣き腫らした顔で吠えさせていただきます。
傑作神作!さいこーう!!

幼馴染の煌成と紬。
片や御曹司、片や身寄りのない居候の身、煌成の両親兄は無慈悲…という環境ではいつまでも仲良しの幼馴染みのままではいられない。
2人とも高校生となり、無愛想な煌成も、幼い頃のやんちゃな面影が消え控えめになった紬も、ひとえにお互いが大事で傍にいられる環境を守りたいが故。でも煌成はこれじゃ分かりにくいよね。冷たく感じるけど紬への想いは変わってないはずよね?ね?って読者に思わせる、中立的な意味合いでの微妙な描き方が秀逸だと思いました。

ちょいちょい辛い目に遭いながらも微笑みを絶やさず煌成に癒しを与え続ける紬は、こんなん大事に守ってあげたいと思わずにいられる人がいる?ねえ莉生莉麻?
あなた方がいなかったら煌成、紬の幸せはなかったかもしれない。ピンチの時に必ず現れ助けてくれた双子、中でも離れてしまった2人を再び引き合わせてくれたのはお代以上の働きだよ莉麻。彼らに大喝采を贈る。

鼎と瑞季と木島さんに再び会えたのも嬉しかったです。「木陰の〜」では鼎の闇が深過ぎて星も満点つけられなかった記憶があるけど今回の鼎は大好きだー。木島さんと双子も繋げてくれてありがとう。

通常版は読んでないけど、この完全版素晴らしいですね。たっぷり全315ページ。
全話全力で楽しめたけど、泣けたのは…あちこち(P181,216〜219あたりが特に)、笑顔満開になったのは8話の温泉旅行。長年気持ちを抑えていた煌成のデレの始まりです。
描き下ろしも特典もどっさり。どんどん強くなる煌成の甘々っぷりが私の心を幸せでいっぱいにしてくれました。紬は昔も今も「かわい〜」ってニコニコしちゃう感じだけど、煌成は今までの鉄仮面を知っている分「ぐぁーわーえ゛え゛〜!」ってグフグフ笑っちゃう感じでした。

いやはや素晴らしかった。マキネ先生の作品の中でこちらナンバー1となりました。
もし私のような理由で敬遠してる方がいたら全力でお勧めしたいです。
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