このレビューはネタバレを含みます▼
一緒にいなくてはいけないと思っていた婚約者だったけどいなくても案外平気なことに気づいちゃったヒロインは伯爵令嬢のニコル。
見栄とプライド、無神経さと怠慢という思春期男子のダメなところ全部のせしたポンコツ婚約者が侯爵令息のケイオスでこいつがヒーロー。
長期に渡って婚約者から放置された結果、おひとり様ライフを満喫することに覚醒しちゃったニコルが行動変容したことで、ニコルへの恋情を自覚したケイオス。追いかけられる立場から追う立場に形勢逆転されちゃったけど、ニコルはすでにケイオスへの期待を失っていて、何をどうしても無関心でまさかの解釈違いの連続。
ヒロインとヒーローのすれ違いに拍車をかけるのがニコルの愉快なクラスメイトたち。フォローにならないフォローで空回りするポンコツ王女様にツッコミ役の生徒会メンバー、賑やかなラブコメディに仕上がっています。
ひとりで過ごす時間を有意義に過ごすヒロインは、異国の言語を学び、他国の文化を知り、視野を拡げることで自国にはない生き方が見えてきたり、自分自身の未来に別の可能性を見つけたり、ひとりで生きていく選択肢に手を伸ばすことができるくらい成長していき、とても魅力的です。
対するヒーローは大人の男性になりきれない、まだまだ子どもだった精神性を叩き直さないとヒロインと渡り合えないことに気づいて頑張ってほしいなぁ。
女の子って、現実的で男の子より先に大人になるからねぇ、とオバサンはニヤニヤしながら3巻の発売をお待ちしております。
あっ、ちなみにワタクシの推しはロベリア様カップルです!