このレビューはネタバレを含みます▼
注意!ネタバレしかないです!!単話だったら読んでいなかっただろうな…と思う程、癖が強いありえない設定。ですが、主人公の角谷さんが既に受け入れているところから始まっているから、すっ…とストーリーに入り込んじゃいました。そして、どうして八雲君がストーカーという手段に出たのかが気になって立ち読みで終わらず購入。角谷さんは見ていて腹が立つほど自己犠牲が強いお人好しで仕事を頼まれても断れない。責任感の強さから夜中までかかってもきちんと仕事を終わらせて帰る。そうすると食事や入浴、家事が疎かになる…それは汚部屋にもなります。私も翌朝出かける時にドアを開けようとして、鍵をかけ忘れていたんだ!っていうことに気付いたことがありますし、掃除洗濯が疎かになることもあるので角谷さんを他人事とは思えないところもありました。
一話の最後に語られる「普通の事こそ心を傷付けてくる」から、彼が毎日をギリギリで生きていたことが感じられます。不法侵入されているのに掃除、洗濯、食事の準備までしてくれる存在を救世主だと受け入れてしまう、それがいつしか性処理まで…さすがにそこまで行くと受け入れ難いとは思うのですが、「救いは平凡ではない」のだから、おかしくても構わない、これが自分にとっての普通にしてしまえば良いと全てを受け入れいく。究極の選択かもしれないけれど、気を張りつめて生活している時に現れた甘やかしてくれるストーカーさんは角谷さんにとっては必要悪(使い方間違っていたらすみません)だったのかな…と思います。
八雲君は、何でもできて当たり前の人生で虚無感を感じているところに角谷さんに出会って、守ってあげなければ…から、仕事を手伝うことを受け入れてもらえて嬉しい…もっと知りたい…と。恋ですね〜。差し入れするつもりが角谷さんが起きなかったことから世話を焼き始めて、いつしか敬愛が情欲になっていく。身バレは相当な覚悟だっただろうな…とか感情移入してしまいました。
この作品、実は一度読んで放置していたのですが、続刊が出たとのことで再度読んだ時にグッと引き込まれました。最初は多分、八雲君がなんでストーカーになったのかわかって満足してしまったんでしょうね、まさか二回目を読んでこんなに語りたくなるとは思いませんでした。ネタバレにも程があるよな…ごめんなさい。
書き下ろしの恋人エッチがラブラブですよ〜♡