どぶがわ
」のレビュー

どぶがわ

池辺葵

流れにのせられる

ネタバレ
2025年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 池辺葵作品でしか摂取できないものがありますよね。紙で持ちたいなと思いつつも、登場人物たちの吹き出し以外の手書きのセリフの小さい小さい文字を拡大して読める電子の良さにも気付かされます。
臭いのきつい川の近くに住まう人たちのそれぞれの日常や夢や楽しみ。おばあさんの夢の中の四姉妹たちの会話にちょいちょい挟まれるわさび醤油やらの単語、微妙な訛り。誰も想像できない、でも確かにあるそれぞれの豊かな世界。
絵の崇高さと裏腹な俗世的な会話で、登場人物たちがお伽話じゃない世界で生きているのだなと、自分に引き寄せることができるのが、すごくうれしいのだと思います。
ドブ川も人の手で掃除したら、だんだんと流れが出て、きれいになっていくのでしょうね。それも流れです。
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