このレビューはネタバレを含みます▼
え。そんな大判振る舞い、よろしいのですか? と、思いつつ、本日の予定を放棄して、15巻まで一気読み。至福でした。以前、チート転生ハーレム物と思って、スルーしていたのですが、思っていたよりは真の性格が素直で読み易かったです。ただ中盤で思う事は、あまりにもライム・ラテが不遇過ぎやしないかって事です。孤児院出身、身ひとつで冒険者ギルドのランカーにのし上がり、正義感溢れ、冒険者仲間たちや市井の人々にも慕われる人格者。彼が不運にも過ちを犯したのは、貧民故の視野の狭さと学が足りなかった事。罪を悔いて悔いて、自身を正そうとする努力型ヒューマンが、作品中、何度も追い打ちをかけられるように描かれる彼の非力さがツライ。巴にしごかれても、あっさり実力を上回る敵に敗北。強力な武器を授けられても敵襲から犠牲者となり重傷、誘拐、瀕死、重傷、また重傷。こんなに不遇なキャラに貶める必要あります? 彼の性格が真っ直ぐなだけに、余計に不憫に思ってしまいました。そして15巻になっても両親の正体不明、生徒会長にも会えず、亜空入りした種族達の防衛機能はザルのまま、国間の政争も進展がない点も疲れて来ました。思念の改良だの、真のモテ度だの、澪の料理スキルだの、めちゃくちゃ長いな……。