明治失業忍法帖 じゃじゃ馬主君とリストラ忍者
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明治失業忍法帖 じゃじゃ馬主君とリストラ忍者

杉山小弥花

「忍者」にひかずに読んでみてほしいです。

2015年2月21日
あらすじを読んで、忍者萌え?的なコメディーなのかなーと思ってちょっと敬遠していました。実際はあらすじから受けたイメージとは全然違いました💦…明治の初頭という時代の移り変わりの時だからこそ、人の生き方や人間性が真に現れてくるのだなとしみじみ感じるお話でした。
武士の身分がなくなり自由主義が入り込んできた時代。それなのに思うようには生きれないし、でもやはり思うようにしか生きられないのだという各々のもどかしさは胸に迫るものがあります。
主人公は女学校に通いたい猪突猛進型のお嬢さんなのですが、廃業忍びのなんというか厭世的な目からみるとものすごく眩しくって、それが嫌味に感じずよかったです。


始めの一話を読んで頂ければ、この話の方向性が分かるはず❗明治舞台のお話って華やかなものが多いイメージですが、そうではないところも描かれているお話です。かといって暗すぎず楽しく読めます。食わず嫌いするにはもったいないお話なので、ぜひ読んでみてください😄
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