巻き戻り令息の脱・悪役計画
」のレビュー

巻き戻り令息の脱・悪役計画

日村透/ASH

悪役転生好きに断然オススメ

ネタバレ
2025年9月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ アルファポリスにて連載されていた作品の第一章部分です。
転生悪役令息の巻き返し物語と骨組みはよくある設定なものの、作家さんの腕の良さが如実に出てるなぁと思います。
Web版完結まで拝読済みですが、物語が進むほど面白さが増していく作品なので本当にオススメです。

一巻時点ではまだ主人公の身体年齢が幼く恋愛要素は弱めです。
また、BL作品として地雷的な注意点があるとすれば、腐女子キャラがいくらか登場すること、主人公周辺キャラで男×女の脇カプが乱立するところかなと思います。
(2点どちらもそこまで主張は強くないため構えなくて良いと思いますが。)

ボリューム踏まえるとなんとか妥当な価格かと思いますが、価格的に迷われる方は同作者さんの『どうやら悪の令息に転生したようだ』(アルファポリス掲載)を拝読されてはいかがでしょうか。
構成がかなり近い作品で作風や空気感など把握出来ると思いますので、そちらが好みであればこの作品も間違いないはずです。

基本的に勧善懲悪で、登場する悪役(作品的なヒールの方)は人格最悪・悪意マシマシ・狡猾ととことん敵として描かれます。
また、主人公の方は辛い状況に置かれても全然折れないほどしなやかで強く、しっかり有能でありつつ、現代人の記憶持ちらしい俗っぽさもあってシリアスとコメディのバランスが良いです。
その上で苛烈な性質も持ち合わせており、敵役へのやり返しターンに全く容赦がないので不完全燃焼なく復讐譚として非常に気持ちがいいです。

悪役転生が好きな方は買って間違いないと思います。
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